「大菩薩峠」論

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  • サイズ B6判/ページ数 262p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791763030
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0091

内容説明

そこにはすべてが書かれていた。日露戦争後から太平洋戦争直前まで書き継がれた『大菩薩峠』には、“大日本帝国”のすべてが書き込まれていた。暴力、ディアスポラ、ポストコロニアル、ジェンダー、ユートピア…現代思想の最先端をふまえ、気鋭の歴史家が国民的大河小説に挑む。

目次

「帝国」を描く文学
パッと血煙が立つと見れば―描き出される「近代」と「帝国」の暴力1
何故に我々は生きていなけりゃならねえのか―描き出される「近代」と「帝国」の暴力2
行きて帰らぬ死出の旅―流謫(ディアスポラ)の人びと1
故郷なんぞへ帰って落着けるものではない―流謫(ディアスポラ)の人びと2
幾百人の男女が市中を押廻って―民衆的世界と「近代」、および「帝国」1
「ファッショ」「ファッショ」「ファッショ」―民衆的世界と「近代」、および「帝国」2
白骨…そんな温泉はこの近所にはございませんよ―ユートピアとディストピア1
わたしの理想国では我侭というものが無いのです―ユートピアとディストピア2
「貞操」というものが、手前勝手なものだって…―ジェンダーとセクシュアリティ1
あれが八億四千の陰虫というものだよ―ジェンダーとセクシュアリティ2
歴史小説としての『大菩薩峠』

著者等紹介

成田龍一[ナリタリュウイチ]
1951年大阪市に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科後期課程修了。専攻は、近現代日本史。日本女子大学人間社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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