美はなぜ乱調にあるのか―社会学的考察

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  • サイズ B6判/ページ数 250p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791762446
  • NDC分類 701.3
  • Cコード C1010

内容説明

個人の孤独な作業とされる芸術は、根底に「他者」を抱えもっている。芸術の根源的社会性を明確にするとともに、この「他者」のありようが、どのように「近代」の変容を規定してきたかを厳密な論理でたどりなおす。現代日本をリードする社会学者による初の本格的芸術論。

目次

序 美における乱調―芸術と社会学
1 視覚の近代史(「精神=身体」のパースペクティヴ;二人の天使―『複製技術時代の芸術』再論;工芸的な過剰としての美術;闇―描くことの条件)
2 映画と連帯主義の逆説(連帯と愛の特異な可能性―ロブ・ニルソン;私は私ではない―ジョン・カサヴェテス;Ghost in the Patlabor―押井守)
3 音楽と合理主義の逆説(突然の転調―モーツァルトの弦楽五重奏曲ト短調;合理化の反転像としての現代音楽)
4 スポーツと資本主義の逆説(サッカーと資本主義;イチローの三振する技術)

著者等紹介

大澤真幸[オオサワマサチ]
1958年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。京都大学大学院人間・環境学研究科助教授(比較社会学・社会システム論)。社会学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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なかち

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『金閣寺』において美は破壊されて完成する。カメラ・オブ・スキュラが視覚を変えた。小説の中の普通名詞は「複数形の羅列」になる。小説は「この間」という言葉で複数の空間を併置が可能になった。以前の美術品は礼拝、今は展示。美術は作品を通して裏にある「超越的なもの」を感じさせる。「ダンディ」なブランメルは人と物との新たな関係を提示した。西洋音楽は十二音技法など、合理化を進めた。西欧音楽の合理化に抗うのが現代音楽。サッカーは得点が低くてルールが複雑だからアメリカで人気がない。イチローの「三振する技術」。2011/09/08

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