内容説明
「北」の消費者と「南」の生産者が、多国籍企業の牛耳るルートを通さずに、直接公正な条件で取引するフェア・トレード。「不平等」と「環境破壊」という現代世界最大の問題を解決する夢を担うこの運動の全体像を、現地からのリポートをまじえ、具体的かつわかりやすく紹介する。
目次
1 メキシコ―警鐘を鳴らす物語
2 ペルーのコーヒー―ぎりぎりの生活
3 ガーナにおけるカカオ―ひとつの生活様式
4 グアテマラとカリブ諸島のバナナ―申し分のないバナナを求めて
5 ブルー・ジーンズ―ブランドの勝利
6 フェア・トレード商品を買う―北におけるフェア・トレード
結論―巨人のなかの赤子
著者等紹介
ランサム,デイヴィッド[ランサム,デイヴィッド][Ransom,David]
1989年以来、イギリスの月刊誌『ニュー・インターナショナリスト』の編者の一人
市橋秀夫[イチハシヒデオ]
1962年生まれ。埼玉大学教養学部助教授(イギリス現代社会史)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
15
安く仕入れた物品、安く作らせた物品。それを高く売るという行為が現代社会の経済活動のベースとなっているのだろうし、その中に生きている以上ぼくもそれを否定することはできないけれど(大別したら加害者側なので)利益を追求するために余りにも安く買い叩くということには当然ながらデメリットもあると知っておかなければならないよな。一消費者としてできることは、異常に安価な品物には疑いをもつこと。それなりの値段がする品物をバックボーンを納得した上で購入すること。生命の円環ならぬ経済の円環が正しく回るようになるといいよな。2021/02/07
タカヒロ
0
フェアトレード商品のいくつかの事例を参考にして論が進められていた。事例がかなり具体的でフェアトレードがない状態のネガティブな側面が強調されていた。また文章も幾分小説のような語り口になっていた。入門書ではない。2012/05/05
Lambda
0
あまり得ることはなかった2022/03/15