内容説明
豊かな感性と鋭い批評精神により、詩歌にひそむ作者の魂の「ざわめき」と「しずけさ」を汲みあげ、生の実相にいざなう、芳醇な評論集。
目次
第1章 私の詩的履歴断章(わが処女詩集『無言歌』;私が詩を書きはじめた頃 ほか)
第2章 萩原朔太郎、その他何人かの詩人たちについて(子規の新体詩;「一つのメルヘン」と「蛙声」―中原中也 ほか)
第3章 二人の歌人、啄木、茂吉について(啄木の魅力;茂吉と金瓶・上ノ山)
第4章 三人の俳人、楸邨、澄雄、蛇笏について(物を見る眼の確かさ―加藤楸邨『達谷往来』;加藤楸邨この一句 ほか)
第5章 死者たちをめぐって(太郎さんの思い出―山本太郎;追悼・渋沢孝輔―弔辞 ほか)
著者等紹介
中村稔[ナカムラミノル]
1927年生まれ。詩人・弁護士。詩集に『鵜原抄』(高村光太郎賞)『羽虫の飛ぶ風景』(読売文学賞)『浮泛漂蕩』(藤村記念歴程賞)。伝記に『束の間の幻影・銅版画家駒井哲郎の生涯』(読売文学賞)他
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