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内容説明
映像の“真実”はどこへ行ったか。“リアル”はフレームに宿る。映画・アニメ・漫画などの視覚表現に現れた隠喩構造の変容を精神分析理論と臨床経験を武器に読み解き、解離・ひきこもり時代の症候をあぶりだす。
目次
第1部 視ることのフレーム性―視覚新論
第2部 映画の症候を読む(内面の喪失、人格の明るい病;回帰するトラウマ、解離の現在;去勢、欲望の不可能性;対象喪失、真理と救済)
第3部 アニメーションの享楽
第4部 Jコミックの快楽
著者等紹介
斎藤環[サイトウタマキ]
1961年岩手県生まれ。筑波大学医学専門群環境生態学卒業。医学博士。爽風会佐々木病院医師。専門は思春期・青年期の精神病理、および病跡学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワンタン
3
主に映画、加えてコミックについて、ユリイカやイマーゴのような学術誌に書いた評論だけでなく、テレパルに書いた短いコラムなども雑多に収録してある。宮崎駿、新海誠、トランアンユンめあてで読んだ。2019/07/28
myc0
3
一精神科医がどのように読むか、という点が興味深かったし、対象物に対する彼の距離の取り方や視線・視点に好感を持てた。基本的に難しいので、内容理解は困難でしたが…。新海誠とトラン・アン・ユンが取り上げられていて嬉しかった。映画「ノルウェーの森」の水っぽさとか湿度の高さとか、自然の鬱蒼とした感じはとても好きだったし、斎藤さんも彼の作風の特長して先の点を挙げていたのはテンションが上がる。もっと、映画とかアニメ(特にロボットの戦闘もの)、漫画を観たい読みたいと思える1冊でした。2011/10/31
tjZero
2
精神分析医の著者が、映画、アニメ、コミック作品について分析した評論集。P.153「精神分析の現場、それは常に、過去の対人関係が現在形で演じられる劇場だ」。患者の外面から内面を診察することは、画面や紙面からその真の(芯の)魅力を解析する作業に通じるのかもしれない。2020/09/01
でつ
0
とりあえず映画とマンガは読み漁りたくなった。びっくりむずいけど楽しい。2009/04/07