魂の労働―ネオリベラリズムの権力論

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魂の労働―ネオリベラリズムの権力論

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  • サイズ B6判/ページ数 293p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791760688
  • NDC分類 361.04
  • Cコード C1030

内容説明

リストラ、ワークシェアリング、賃下げ、雇用不安…。資本が最優先され、個人が弱体化するこの競争社会をいかにして生き抜くか。グローバリゼーション、ネオリベラリズム、公共圏、管理社会、介護など、現代思想の最重要キーワードを軸に、消費社会の権力ゲームがはらむ様々な矛盾をえぐりだし、まったく新しい労働論を打ち立てる。

目次

敗北の考古学
1 ネオリベラリズム(魂の労働;「参加」への封じ込め―ネオリベラリズムの権力論1)
2 グローバリゼーション(消費社会における恐怖の活用;ポストモダンの宿命論)
3 公共圏(反転する公共圏;世代と対抗的公共圏)
4 権力(ポスト規律社会と予防テクノロジー―ネオリベラリズムの権力論2;主権と統治の不分明地帯―ネオリベラリズムの権力論3)
「生」が労働になるとき

著者等紹介

渋谷望[シブヤノゾム]
1966年生まれ。1990年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。1995年早稲田大学大学院文学研究科社会学専攻満期退学。現在、千葉大学文学部助教授。専攻は社会学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

7
本書で描かれる労働や公共圏、権力の姿こそ、今この社会に起こりつつある、あるいはやっと見えようとしているものだと思う。ハードで安い感情労働と自己実現が結び付くことによるやりがい搾取と、市場の補完。不安定な保証に留まらず、消費による文化資本蓄積から締め出されることで国内難民化していく若者たちと、競争の自由により結果として固定化される不平等と宿命論の台頭。権力の経営学化と工学化による、イデオロギーの消滅、あるいは隠蔽。公共圏と生権力の新たなる構造転換を実に理論的に上手く捉えている2012/09/21

keepfine

5
感情労働において、使命感みたいなものが、低賃金と劣悪な労働条件を強いている問題、その感情労働が消費社会のなかで、拡大しているという問題提起。ネオリベがとるのは価値剥奪戦略。例えば、若者批判や、アンダークラスへの蔑視。彼らの持つ内在的な自己肯定(自己価値化)は脅威であるから。アンダーグラウンドで生成する文化はサボりの文化と呼ばれるが、実は自律的で能動的。逆に、オーバーグラウンドに蔓延るネオリベの要求する主体は自己検閲的。他者(=市場、消費者)による評価があらゆる評価に優先される。2009/02/09

Mealla0v0

4
第2章「〈参加〉への封じ込め」は、ドンズロやカステルを始めとする邦訳が進んだ現在、読み直してみれば、このテクストでの批判の鋭さが再確認できる。リスクの社会的分散化・連帯の形式としての福祉国家が解体されたのち、リスクの個人化・自己責任化とともに、「活動的な社会」への動員、すなわち、市場を活性化させるためのコミュニティへの参加が促されている。それはネオリベラリズムの補完として機能している。「労働」を「活動」へと統合するネオリベラリズムの統治術は、生そのものを労働化するという。2021/02/20

himawarisun6

4
近年の社会政策やそれを補完する風潮に違和感を覚えていたが、その理由に一つの答えを提示してくれた。福祉国家の解体で抑圧から解放されたが、抵抗するべき敵の姿が曖昧になり、現状を変革しようする勢力が弱体化させられたという言説は、とても共感できた。2003年に書かれたため記述に古い点もあるが、入門書として最適な本だと思う。2017/05/16

とみた

3
ネオリベラリズム、管理社会、消費社会などの要素をもつ新しい権力ゲームの分析を目的にした本。そのためか、若干陰謀論っぽい。一方、「敗北を認めることから要請されるのは延々と続く負け試合を闘う術」、すなわち冷静になることであると述べ、新たなプレイヤーの生成を企図し、敗北の考古学の必要性を訴える著者に共感した。2013/01/17

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