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内容説明
「西洋哲学への新しい解釈」を提起して独創的な思索活動をつづけるデリダが、フッサールの著作を自ら翻訳解説し、自己の思想的出発の宣言ともした問題の書。
目次
『幾何学の起源』序説
幾何学の起源
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
12
フッサール『幾何学の起源』およびデリダの序説(という名のフッサールより遥かに長いテクスト)を読む。デリダの主張はフッサールの一義性に対する複義性と啓示性の擁護にあると思うのだけど、それはつまるところ宗教の擁護のように読める。それ故か、デリダの訳文はやたらとヴィジュアル系っぽい。「『危機』においてあれほど顕著に記述されている客観主義と超越論的動機との間のあの緊張も現象学にその深い律動を刻印している。幾何学の問題はこの点で啓示的なのである」。深い律動を刻印している、はフッサールは使わない言い方。2024/01/17
いよ
2
フッサールの小論「幾何学の起源」及びこの小論に対するデリ他の詳細な読解。小論の流れに対し概ね忠実に議論が展開されていくが、最後数頁では以降のデリダ思想の萌芽が見て取れる。後に差延概念として展開される超越論的な差異・自己留保の現前等への言及に注目した。2023/12/03