内容説明
テクノ/音響派/ノイズ/フリー・インプロヴィゼーション…最先端の“音楽/音響”の核心に生まれつつある、驚くべきシステム的思考をクリアに析出する、注目の気鋭批評家の最新成果。
目次
1 テクノイズ・マテリアリズム(これはもはやテクノではない?;ジェフ・ミルズ―「テクノ」という閉域;リッチー・ホウティン―「テクノ」という概念 ほか)
2 二一世紀のフリー・インプロヴィゼーション(ドラムンベース上のデレク・ベイリー;「演奏」から「音響」へ―大友良英をめぐって;「1」でも「3」でもなく「2」であるとはどういうことか?―高柳昌行/阿部薫『解体的交感』をめぐって ほか)
3 ケージ・ミニマリズム・音響派(「音響派」は、なぜそう呼ばれるのか?;「ほとんど何も」聴こえない?;「聴くこと」から「よく聴くこと」へ ほか)
著者等紹介
佐々木敦[ササキアツシ]
1964年生まれ。音楽/音響批評。HEADZ代表。雑誌FADER編集発行人、レーベルmemeおよびWeatherを主宰。慶応大学環境情報学部非常勤講師。エレクトロニカ/音響派/ポスト・ロックをはじめとする内外さまざまなミュージシャンのプロデュース、招聘および批評をてがける
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅん
16
ミニマムとインプロヴィゼーション(即興演奏)の2000年代初頭の現在地。ミニマムの大御所、スティーブ・ライヒがこれ以上先はないと思った地点から出発して、先へ進んでいったのがテクノだという論はなるほどと。デレク・ベイリーとドラムンベースの組み合わせについての考察もおもしろい。ある程度固有名詞を知らないときついかもしれないが、音楽を原理的に捉えようとするミュージシャンの系譜を知るにはちょうどいい本ではないかと思う。2017/10/14
千利休
2
必読2022/01/07
保山ひャン
1
ミニマル、テクノ、インプロヴィゼーション、音響派。2001年に出た本なので、紹介されている音楽は20世紀のものなのだが、それぞれ音を聞きながらおさらいしてみたい欲望にかられた。2015/12/09
沖林仁之介
1
ジェフミルズが槍玉にあがってて吹いた2011/09/30
HiRaNo
0
実にライナーノーツ的というか、イマイチ「聴きたい!」と乗せられてしまう感覚が足りない。2013/10/01