ポルノグラフィ―女を所有する男たち

ポルノグラフィ―女を所有する男たち

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  • サイズ B6判/ページ数 393,/高さ 20X15cm
  • 商品コード 9784791751280
  • NDC分類 367.9
  • Cコード C1010

内容説明

暴かれる真実。「女」はポルノが作る。「男」はポルノが作る。「社会」はポルノが作る。「歴史」はポルノが作る。サド、バタイユからキンゼー報告、アングラ雑誌まで、さまざまな性描写の内に秘匿される〈意味〉を徹底的に暴き出した、ラディカル・フェミニストの熱い名著。

目次

1 権力
2 大人の男と男の子
3 サド侯爵
4 物・対象
5 力の行使
6 ポルノグラフィ
7 娼婦

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

24
自然な性差のつもりが両性とも多分に社会的に作られた性観念の上に乗っかっており、それを自発的なものと信じているという現状の確認に終始していた(それが本書の目的なのだが)。同じ主旨の主張が何度も繰り返されたり、そこまで紹介する必要はないのではと思えるポルノ小説の内容が延々と続いたりするので、もう少しまとめて欲しくはあるが、呆れるほど膨大なポルノ表現と闘うためと考えれば無理もない。アメリカの濃いポルノ表現の中に、さらに過激なポルノ表現をする国として、日本らしき国に触れた箇所があり、然もありなんというところか。2016/11/02

またの名

13
画像検索で見れる著者の姿がとてもラディカル。筆舌に尽くし難い残忍な加虐行為を女が実は欲しているのだという論理は収容所のユダヤ人に対してすら使われなかった、と告発するラディカル・フェミニストの書。ポルノでは女が理不尽に嬲られるとする本書は、男が嬲られることに興奮するM男向け需要はファンタジーにすぎないと一蹴しつつ女を蹂躙する内容なら荒唐無稽でも全て現実とみなす二重基準。しかし男の子は女を物として暴力的に扱うことを学ぶと成人男性と認められる、精子の貯蔵=財の貯蔵が奨励される等の分析は興味深く、一聴の価値あり。2017/06/12

dubstepwasted

3
いやあ面白かった。先輩方が苦笑いしながら「ドウォーキンは…すごいよ」とおっしゃっていた理由が分かった。たしかにかなり過激的(被害妄想的?)に感じる部分もあったけど、多くの部分において目から鱗だった。何となく生きづらい、抑圧されている、と感じている女性は、この本を読むと自己卑下は本質主義的なものではなく、社会の中でいつの間にか形成されたものだと考えられるようになるかも。2013/05/20

hikarunoir

1
ポルノの無い世の中は作れる。それは男も女もいない世の中。でもその前に女の同調圧力と隷従、欲求でなく男を利用する戦略でしかない外見調整の欺瞞を根絶せねば。2012/06/16

0
表現方法は時代とともに変わるがポルノの目的・意味・内容は不変であり、映像技術が進歩するにつれ現実の女たちにポルノのように存在せよと作用するという指摘は現代日本のポルノにも当てはまりそう。引用される「科学的」な男性思想家の主張はどれも呆れるほどに馬鹿馬鹿しい。2023/06/18

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