感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬弐仟縁
37
山﨑孝史「地政学の相貌についての覚書」で、ラッツェルは政治地理学の創始者。1896年に公刊された「国家の空間拡大の諸法則」に彼の政治地理学的思考が端的に表れている(52頁下段)。嶺陽一「『南』の地政学 アジア主義からアフラシアの交歓に向かって」で、「日本人は英語が苦手だ」というのは経験的に真実。アングロサクソン世界の文化的ヘゲモニーに対する集合的なコンプレックスが、様々な水準で作用。だが、アジアとアフリカの水平的な文化交流では、ザンビア人が中国人に、インド人がケニア人に「劣等感」を感じることは考えにくい。2017/11/24
うえ
9
中野剛志「グローバリゼーションによって戦争は起きえなくなるはずだったのに、それを反証するような事態が出来しています。特に…印象的だったのは、ロシアによるクリミアの奪取でしょう」「グローバリゼーションによって、主権国家を超えた経済連携が進むので、戦争がなくなるといった議論がかつてありました。しかし、民主主義国においてその主権は国民にあります。国民主権とは民主主義のことですから、「国家主権はもう古い」と言うことは、国民主権つまり民主主義にも限界があって、それに手が届かなくなると言うことと同義です」2018/01/16
へんかんへん
2
地球儀好きだったわ2017/09/13
Tatsuhiko
1
つまみ読みだが、地政学という枠組み自体を批判する視点が多く、偏っている印象を受けた。もちろん地政学自体が学問としてそれほど「しっかりした」ものではないのではあるが… 江戸時代~戦前までの日本の地政学的言説を紹介し、大陸進出説と海洋国家説の2説が既に早い段階から登場していたことを示した文章が一番読んでいて面白かった。2017/09/12
Hideroh
1
古典地政学についての言及がないのが悲しいですね…。伊勢崎、西谷両氏の議論には恐ろしさすら感じますが…2017/09/02