現代思想 〈2017 8(第45巻15号)〉 「コミュ障」の時代

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  • サイズ キク判/ページ数 232p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784791713493
  • NDC分類 105
  • Cコード C9410

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

32
平田オリザ「演劇を教える/学ぶ社会」で、会話=価値観や生活習慣も近しい者同士のおしゃべり。対話=あまり親しくない人同士の価値観や情報の交換(39頁)。武田砂鉄「コミュニケーションを『能力』で問うな」で、コミュニケーションなんてものは、そもそも自分と誰かの「能力」で測られるものなのだろうか(73頁下段)と疑義を呈する。この国のコミュ能力って、正直、主体性・積極性を持たないことによって最高値に持っていくことができる。チャレンジ精神と協調って、本来、同列にはできまい。協調を避けるところからチャレンジが始まる2017/11/01

またの名

9
前もってコミュ障じゃない人がコミュ障を名乗ることで無作法を許してもらったり世の風潮にあえて抵抗する場合も気になるけど、世知辛いのは高い能力を持ちつつビジネス的にコミュ障を騙るパターンだと思う。2chでも自嘲的に自称されるが自分達以上に重度だと「アスペ、池沼、糖質といった用語を駆使して」差異化をしようとし、発達障害当事者の方は自分こそ本物だとマウンティングする重度アピールが起きる、あまりに難しい人間関係の交通。産業革命により効率および集中と選択の概念が生まれ非効率の排除が始まった、と経営者ドラッカーは説明。2023/03/06

ずー

4
ここにおける「コミュ障」は、"普通"に生きられない人を幅広く指す概念だと思う。アーレントのいう「心の闇」にまつわる話が、以前から思っていた違和感が言語化された感があって興味深かった。就活で志望動機を語ることがなんだか本質的でないと感じていたのはこういうことだったんだなーと気づいた。明快な論理で説明される物事や、"普通"に生きられる人しか存在を許されない世界、無理だな2017/11/06

たかたか

1
多分、これはコミュ障がテーマだという前提が自分の中で強かったこともあるが、平田オリザのインタビューには違和感確かに、演劇というものを教育に活かしていこうとするとそうなるけど。國分氏と千葉氏の対談は、これだけでも1冊分の価値があり。ポピュリズムでもなく、ポリティカリーコレクトでもなく、というところでのコミュニケーションができない(その意味でマジョリティはコミュ障と言える!?)ことで生まれる、つらさ。武田砂鉄の論考もおもしろい。他にも盛りだくさん2018/03/05

yokkoishotaro

1
実際コミュニケーションで苦しんでいる人が近くにいる。いたって人間的なのに。 越えるべき(もしくは除去すべき)壁は大きいものだと思った。多角的に分析されていると思うけれど、それによって壁の大きさが際立った印象を受けた。2017/12/02

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