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現代思想 〈第44巻第19号〉 緊急特集:相模原障害者殺傷事件

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  • サイズ キク判/ページ数 246p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784791713301
  • NDC分類 105
  • Cコード C9410

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

s-kozy

94
この事件は「特別な人物が起こした特別な事件」ではない。私たちが築いてきた社会、教育制度、福祉施策、人と人との繋がり方などの結果、必然的に引き起こされてしまった事件だ。「では、これからどう考えればよいのか?」、その考えるためのヒント、材料等が多数散りばめられている非常によい特集でした。この事件を受け、国は入所施設の管理をより強化する方向に進めようとしているようだが、それでは次の事件を防止するのは難しいだろう。それよりも施設はもっともっと開かれて、「こういう人生を送ってきた人達があんな風に生活している(続く)2016/12/06

美登利

91
読友さんのオススメ。初めて読む、論文のようなお堅い文章は私には難しくかなり時間が掛かりました。この事件の背景を知りたいと思ってたのですが、2ヶ月後くらいに出たものなので細かいことは分からず。容疑者が送った手紙の内容からの識者のメッセージは似たようなものが多かったです。私は被害者たちが大勢集められた場所がそもそもいけないという考えは理解出来ない。入所が本人の意思でないとしても自宅やサポート有りで一人暮らしが出来る人々は現実ほんの1握りだと感じるから。園で昔働いていた方の文章が一番わかりやすかったです。2017/08/02

Rie【顔姫 ξ(✿ ❛‿❛)ξ】

44
この事件については、たとえば被害者の氏名が公開されないなど、タテマエの陰に本音が隠れているようなモヤモヤした感じがあった。読友さんの感想読んで手に取った「現代思想」。識者のエッセイ、当事者からの視点、優生思想、介護労働についてなど様々な視点からたくさんの原稿が寄せられていて、この事件について立体的に考える多くのヒントを与えてくれた。これは、大きなマスコミではストレートに取り上げることが難しい内容だ。人間の尊厳とは、ノーマライゼーションを進めてきた欧米、日本における津久井やまゆり園のような隔離的な施設(続)2016/11/16

壱萬弐仟縁

41
佐藤文隆氏:ポスドク問題化のもとには大学院の拡大がある。博士課程の2006年は1960年の10倍に膨張。政策ミス。重点化、大学評価制度(10頁上段)。人生はやり直せない。上野千鶴子氏:齢を重ねるとは弱いを重ねること。加齢とは、昨日できたことが今日できなくなり、今日できたことが明日できなくなる経験。超高齢化社会とは、強者も弱者になる社会、中途障害者になる社会(22頁)。斎藤環氏:植松容疑者の障害者に生きる価値はないという思想は、社会の役に立たない存在の全否定(51頁)。2016/12/30

ゆう。

35
相模原障害者殺傷事件について考える論考がおさめられています。なぜこのような事件が起きたのか、一人ひとりが真剣に考えなければなりません。背景には優生思想とヘイトクライムを生み出す新自由主義的な社会があるのではないかと思いながら読みました。障害者と健常者を対立項でみるのではなく、また「内なる」優生的、ヘイトクライム的思想が人間に備わっているのではなく、そのような対立項や思想が生み出される社会構造を見ていく必要性を強く感じます。論考を寄せている多くの方が、その点を曖昧にしていることが少し気になりました。2017/01/24

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