出版社内容情報
《内容》 人生を明るく生き、憂うつな気分をなくすための認知療法と呼ばれる科学的方法を示す。抑うつを改善し、気分をコントロールする方法をやさしく解説。
内容説明
認知療法の気分改善効果は、驚くべきものである。うつ病に対して、抗うつ薬と同等か、それ以上の治療効果があると証明された初めての精神療法、それが認知療法である。本書は、人生を明るく生き、憂うつな気分をなくすための認知療法と呼ばれる最新の科学的方法を示す。抑うつ気分を改善し、自分の気分をコントロールする方法を身につけるための最適の書。
目次
第1部 理論と研究(うつ病治療の画期的進歩;どうやって気分を診断するか―治療の第一歩;自分の感情を理解する―考え方で気分は変わる)
第2部 応用(自己評価を確立することから始めよう;虚無主義―いかにして克服するか;言葉の柔道―批判を言い返すことを学ぶ;あなたの怒り指数はいくつか―怒りのコントロール法;罪悪感の克服法)
第3部 現実的なうつ病(哀しみはうつ病ではない)
第4部 予防と人間的成長(憂うつの根本的な原因;いつも認められたい;愛情への依存;仕事だけがあなたの価値を決めるのではない;中ぐらいであれ!完全主義の克服法)
第5部 絶望感と自殺に打ち勝つ(最終的な勝利―生への選択)
第6部 日々のストレスに打ち勝つには(自分の理論を私自身にいかに当てはめているか)
第7部 感情の化学(抗うつ薬の消費者ガイド)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
75
一般向け認知療法の理論と方法。10種類の認知の歪みを指摘し、読者自身が自分を分析できるよう豊富な実例と著者の体験を述べる。中辞典なみの分厚さで文字がぎっしり。全体の三分の一の薬については日本と事情が違うのと専門的すぎるので無視。抑うつだけではなく、怒りや承認中毒などにも対応しているのに驚く。80年代に初版がでた本だが方法は今でも通用すると思われる。古典といってよくこれで凡百の下手な自己啓発本を読む必要がなくなるのはいいことだ。ただし翻訳ものの癖があり、日本人が書いたアップデートしたものがあるのではと思う。2019/06/23
ゆめ
48
通院先のドクターからの課題本。専門的な部分が多く おすすめ本とは言えませんが 私には多少プラスになりました。次回の通院日に返却し お話しする予定です。2018/03/25
はるき
26
なにこれ電話帳?正直な感想はまずそこ。本の厚さにビックリ仰天。あまりにも長いので流し読みです…。悩みを抱える方よりも知識として知りたい方向き。2020/05/02
パフちゃん@かのん変更
20
認知療法はあらゆる点で抗うつ薬に勝っている。認知療法の基本の一つは自分は価値がないという感情に巻き込まれるのを阻止すること。内面の批判的な声に反発すること。しょげないで乗り越えること。日常活動スケジュール表を書く。自分を熱中させることに焦点を合わせる。行動が先で、気力は後からやってくる。<本当に治ったら>どうして憂鬱になったかその原因を知っている。どうやったら良くなるかが分かる。自信と自負心を持つ。もっと深く憂鬱の原因を探る。などなど・・2023/03/09
テツ
18
僕自身は心底から適当でいいかげんでだらしないタイプの人間なのでこうした症状が出てくることはないだろうけれど、楽になって欲しい人が身近にいるため勉強したかったので。現代科学の汗と努力の結晶である薬物も効き目はあるんだろうけれど、こうした認知療法こそ文字通り病は気からと言えるうつの状態には良い影響があるのかもな。小さな小さな認知の歪みが大きなズレとなりやがてその人間を苦しめる原因となっていく。きっちり知るためにもう一度再読しようと思います。2017/06/12