内容説明
嘘や騙しをふくむ熾烈な駆け引きを展開するマチンガ。彼らのアナーキーな仲間関係や商売はどのように成りたっているのか。みずから古着を売り歩き、500人以上の常連客をもった著者が、ストリートで培われる狡知(ウジャンジャ)に着目して解き明かす。
目次
序論(マチンガと都市を生きぬくための狡知;ムワンザ市の古着商人と調査方法 ほか)
第1部 騙しあい助けあう狡知―マチンガの商慣行を支える実践論理と共同性(都市を航海する―商慣行を支える実践論理と共同性;ウジャンジャ―都市を生きぬくための狡知 ほか)
第2部 活路をひらく狡知―マチンガの商慣行と共同性の歴史的変容(「ネズミの道」から「連携の道」へ―古着流通の歴史とマチンガの誕生;商慣行の変化にみる自律性と対等性)
第3部 空間を織りなす狡知―路上空間をめぐるマチンガの実践(弾圧と暴動―市場へ移動する条件;「あいだ」で生きる―路上という舞台)
結論(ウジャンジャ・エコノミー)
著者等紹介
小川さやか[オガワサヤカ]
1978年生まれ。京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。博士(地域研究)。日本学術振興会特別研究員を経て、国立民族学博物館研究戦略センター機関研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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