内容説明
理想と権威は崩壊し、家族幻想は肥大化する。「山びこ学校」から教育改革論議まで、子ども言説はどう変わったか。様々なジャンルの知性が浮かび上がらせる、その軌跡と戦後日本の実相。
目次
第1部 戦後の初心とその変質(『山びこ学校』を読む―「公的な親密性」の物語を求めて;大衆化した「早期教育」―井深大『幼稚園では遅すぎる』他;マンガはどう語られてきたのか?)
第2部 子ども観の揺らぎ―ポスト高度成長期(脱学校論その後;アリエス・本田和子・八〇年代文化―子ども言説を規定したもの;いじめ言説の饗宴―あらたないじめ論への視座)
第3部 子どもと教育の未来へ―「失われた一〇年」の子ども言説(少年事件をめぐる言説―「岡山バット欧打事件」の報道を読む;アダルト・チルドレン言説の「意図せざる結果」;子どもに死を教える―教えることの根拠をめぐる問い;教育改革を読む)
著者等紹介
小谷敏[コタニサトシ]
1956年鳥取県生まれ。1985年中央大学大学院博士課程満期退学。現在、大妻女子大学人間関係学部教員。専攻は現代文化論、マスコミュニケーション論
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