内容説明
心の病を背負うユミは道ばたで地蔵参りをしている初老の男性伊作に声をかけられる。若いころやくざな日々をお地蔵さんに救われた過去をもつ伊作はユミの心の悩みに気づき、そのいわれや意義を話して聞かせる。お地蔵さんの慈悲とあわれみの声に過去を託し、閉ざれた心を開いてゆくユミ。悩み苦しみの多い世の中でお地蔵さんの救いをすべに立ち直ってゆくユミの姿を描く。
目次
１ 道ばたでの出会い
２ 慈悲のお地蔵さん
３ 六道能化
４ 庶民の味方
５ 再出発
６ 地蔵和讃
感想・レビュー
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かず
13
「お地蔵さんは煩悩にまみれている衆生が好き。」悩み苦しむ衆生を救うため、仏となる実力がありながら、敢えて１ランク下のクラスである菩薩に身を留めている－特にカッコ内の言葉が心に響きました。人間、兎角悩み多そうな面倒な人を避けたいものですが、そういう人を含め、あらゆる人を受け入れる度量を身に着けたいと思いました。器を大きくするためには、自己への執着を薄めていかねばならんな、と思っています。そして、相手と同化するくらいにならないといけないのでしょうね･･･2018/06/01
