内容説明
宇宙の中心にある須弥山の頂上に力の神といわれる帝釈天が住んでいた。そして、その帝釈天に終わりなき戦いを挑むもうひとりの神、阿修羅がいた。ふたりはもともと仲がよかったのだが、帝釈天が強引な手段で阿修羅の娘、舎脂を連れ去ったのをきっかけにふたりの熾烈な戦いは始まった。力の神・帝釈天が勝つか、それとも正義の神・阿修羅か…。戦いの火蓋がきっておとされる。
目次
1 終わりなき戦い
2 阿修羅の追放
3 親子のきずな
4 力の神か正義の神か
ひろさちやのまんだら漫歩録―「神さまだって過ちを犯す」
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かず
13
仲良しの力の神 帝釈天と正義の神 阿修羅。ある日、帝釈天が阿修羅の娘で絶世の美女 舎脂と出会い、惚れた勢いでそのまま連れ帰り、伴侶としてしまいます。怒った阿修羅は以来、愛娘を取り返す戦を挑み続けることになります。さて、結末はいかに?私はまだこの物語の本旨が理解できていないように思います。阿修羅の「正義」は所詮我欲にすぎません。対して、帝釈天の「力」とは自然の摂理、流れの事だと思います。それに逆らうことは我欲でしかないのだ、そんなものは捨ててしまいなさい、と、そんな戒めだと感じたのですが・・・真相はいかに。2018/06/10