内容説明
国立ハンセン病療養所、群馬県草津温泉郷・栗生楽泉園でハンセン病隔離政策を生き抜いた51人の証言。
目次
証言1 湯之沢を経験したひとたちの語り(銃殺されたほうがマシな処遇のなかを生き延びて;先生になる夢を絶たれて;三歳の子を夫の実家に置いて楽泉園へ;人間扱いされてこなかった無念の思いを晴らしたい;湯之沢から保育所をへて楽泉園へ;執拗な入所勧奨がなければ妹も自殺することはなかった;入所者を人間として扱ってくれていたなら…;一人の力でなくみんなの力で)
証言2 人権闘争以前に入所したひとたちの語り(重監房は日本のアウシュヴィッツ;「伝染病」の貼り紙の「お召し列車」で収容されて;病気の夫と一緒に栗生の「自由地区」へ;実存主義を超えて―隔離政策と闘いつづける;死の淵からの生還;一五の冬に草津へむけて出郷;眼科の専門医がおらず失明)