内容説明
長年同時通訳をしてきた著者が、その経験の中で,英語に訳すのに苦労した日本語の例をできるだけ集め、それらをまとめて、英語訳、用例、訳語を考える際のコツ、いろいろな英語表現のニュアンスの比較、通訳者としての観察などをつけ加えたのが本書である。
目次
第1章 意味の幅の広い日常的表現(当たり前、当然;甘い;おかしい、おかしな ほか)
第2章 心の動きを表わす動詞(行き詰まる;一喜一憂する;うらむ ほか)
第3章 政治・ビジネスでの独特な表現(一端(一翼)を担う
応分の
変わり者、変人 ほか)
第4章 比喩を使った表現(味のある;鵜呑みにする;エールを送る ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nobu A
5
1日数ページで例文を通読し、1ヶ月程掛けて読了。数多くの国際会議で通訳を務め、同時通訳の草分け的存在の著者。実務経験から日本人が手こずる英訳を紹介及び理由や上達のコツを開陳。「血の通った」や「けじめ(をつける」等、なかなか直ぐに英訳が思い浮かばない。また、日本語の「ゆとり」や「余裕」は区別なく使われるのに対して、英語は金、時間、スペース等区別されてそれぞれの単語がある等、日英の差異を説明。個人的な見解だが、通訳・翻訳学習に限らず、英語学習としても役に立つ。どちらも母語と外国語の往還の認知活動だから。2022/02/06
Tomoko 英会話講師&翻訳者
3
ぱらぱらと拾い読み。よく英訳に悩む日本語表現をどのように英語にするか考え方のヒントにしたい本。用例と訳すときの工夫付きで見開き2ページ。「がんばる」の場合、12の訳が挙げられている。著者の同時通訳の経験談もおもしろい。2014/06/27