大学講義 野望としての教養

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  • サイズ A5判/ページ数 525p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784788700635
  • NDC分類 041
  • Cコード C0030

内容説明

飾りものの“知”よ、さらば!今こそ、ほんとうに使える“教養”を―。来たるべき時代を生き抜くための大学講義全15講。

目次

教養という野望
「相続」が衰退した時代の“教養復興”
啓蒙のジレンマ―個我の確立は強制し得るか
近代以前(「教養」はいかに消費されたか;「趣味」から「拠りどころ」へ・朱子学自発主義の矛盾;異物・妖怪としての学問と知識人)
「トイレの花子さん」のために―空き部屋に宿る魔をめぐって
「名前」(準拠集団を標識するものとして;人格統合の指標として)
「個」は部屋がつくる(自我を宿らせる隠れ家;思想体系としての間取り)〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

4
面白い。この人の本好きじゃ。2013/11/16

なかち

3
農民や漁民は仕事のスタイル自体が教養。昭和三十年代は婦人雑誌の型紙で服を作っていた。相続税という革命、GHQが作った、親に甘えていた者の悲劇。普通の会話で使えない言葉は警戒せよ。『浮雲』の主人公は暗くて世渡り下手なだけ、ギャグ小説。読書しない人への悪口を活字でするのは欠席裁判。寺小屋の机はコの字型、教壇はない、松下村塾でも一斉授業はしてない、好きなことを勉強して先生が補佐する、入塾とは先生の本を借りることができるということ。『塵劫記』は江戸時代で一番売れた本、数学の問題を載せた、全国を旅する和算家。2012/06/30

静かな生活

1
3.8◼︎大学ではない所の「知」の輪郭を執拗に描く。非大学的教養という点では、個人的には東浩紀周り(ポストモダン/サブカル派)しか探っていなかったので、寧ろ新鮮な印象。名前、家系、バブル経済といった社会の世俗的な部分から超越/俯瞰に至るこういった試みを絶えさせてはいけないな、と思うばかり。しかし教養という言葉はもう既に死語かな。思想、ジャーナリズム、批評…このへんの知的体系を形容するのは思いの外難しい。(200冊目、再読抜き)2019/10/07

代理

1
地から浮く知の歴史。近代知の歪んだ理想像としての名探偵金田一。人は何故、上から目線になってしまうのか。演技よりも真心を重視する社会は一億総ストーカー社会。講義の書き起こしのため読みやすいけど、勢いで説得されたような気がする。2017/09/10

たみす

0
人文学を中心とした、役に立たない学問の社会的位置づけの話。 社会的なつながりの中で自らの役割を見出せない近代人に世界の中での自分の立ち位置を教えてくれる学問の役割が、やがてその嘘を暴かれて消えてってしまうというような話。2015/01/17

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