障害者と笑い―障害をめぐるコミュニケーションを拓く

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  • サイズ B6判/ページ数 254p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788515901
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C1036

出版社内容情報



塙 幸枝[バン ユキエ]
著・文・その他

内容説明

「障害者を笑ってはいけない」「障害者が人を笑わすことはできない」など、障害者と笑いはもっとも結びつきにくいテーマである。しかし、この「常識」に根拠はあるのか。「笑い」という社会的営為を手がかりに、『バリバラ』などのバラエティ番組を取り上げて、「差別から自由」なコミュニケーションの可能性をさぐる。

目次

第1章 笑いの役割
第2章 障害者と笑いの関係(笑いの対象としての障害者;障害者と笑いの乖離 ほか)
第3章 現代社会におけるバラエティ番組の位置
第4章 『バリバラ』における障害者と笑い(『バリバラ』の企図;『きらっといきる』から『バリバラ』 ほか)
第5章 障害者パフォーマンスと現代的コミュニケーション(演じる/演じられる身体の虚構性;「良きオーディエンス」を演じるということ ほか)

著者等紹介

塙幸枝[バンユキエ]
1988年、東京生まれ。国際基督教大学大学院アーツ・サイエンス研究科アーツ・サイエンス専攻博士後期課程修了。現在、神田外語大学外国語学部国際コミュニケーション学科専任講師。コミュニケーション学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

86
2016年NHK番組バリバラで、24時間テレビでの頑張る障害者の姿を感動ポルノと呼び、裏番組として「笑いは地球を救う」とロゴをうった。著者は博士論文「障害者表象をめぐる視線の変遷」を加筆し、本書とした。現代は相手も自分も傷つかない「優しい関係」や着地点を暗黙の裡に承認し合うだけの「空気を読む」コミュニケーションが溢れる時代。それを笑えるかどうかも根底にある既存の認識によるとすれば、笑いによってコミュニケーションにおける適切さを再認識し、無意識に身につけてきた振る舞いを振り返る契機になるだろうと結んでいる。2020/11/17

YASU

0
障害者は古くから好奇・畏怖・嘲笑の対象にされてきた.この書はNHKバリバラを主題に,障害者”による”パフォーマンスを論じている.テレビというメディア,つくられる”空気”,コミュニケーションの意味.障害者差別を問う,という問題意識で読み始めたが,メディア論としても面白かった.2021/05/19

トーテムポールさん

0
「感動ポルノ」とか、そういう言葉に興味(?)があったので読んでみた。「障害者」というのはそもそも、どのように扱われてきたのだろう、とか「笑い」ってそもそもなんだろう?みたいな話に、多くの注釈と引用を加えながら紙面を割いていたので、結局のところ「テレビで障害者のパフォーマンスを見て笑う」という行為に、何重ものメタ構造があってグルグルしてるって事しかわからなかった。どっちかって言うと、障害者云々の話よりも、そういうフレームとかメタ論みたいな話の方に興味がでてしまった。2018/10/10

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