内容説明
結婚と出産が権力に直結していた時代に、女たちは何を信じ、何を求めて生きたか。中世の物語に描かれた女性たち(乳母、召人、女帝、女院、…)と信仰世界の斬新な読み直しを通じて、女たちの歴史に新たな展望をきり拓く。
目次
第1部 乳房はだれのものか―母の問題機制(乳房はだれのものか―欲望をめぐって;性の制度化―召人の性をめぐって;母なるものの力)
第2部 女帝が生まれるとき―女たちの信仰(宮廷物語における往生の想像力;女帝が生まれるとき―普賢十羅刹女像の構想力;女帝なるものの中世的展開)
第3部 八幡信仰の構想力(八幡神像の構想力―見えるものと見えないもの;女たちの信仰―『曾我物語』の巫女語り;再び母へ―『曾我物語』における“子”の背理)
著者等紹介
木村朗子[キムラサエコ]
東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。博士(学術)。現在、津田塾大学准教授。専門は、言語態分析、日本古典文学、日本文化研究、女性学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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