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共感覚の画像
キョウカンカク モットモキミョウナチカクセカイ
共感覚―もっとも奇妙な知覚世界
原書名:SYNAESTHESIA:The Strangest Thing(Harrison,John)

ハリソン,ジョン【著】〈Harrison,John〉 松尾 香弥子【訳】
新曜社 (2006/05/20 出版)

299p / 19cm / B6判
ISBN: 9784788509986
NDC分類: 141.26

価格: ¥3,675 (税込)
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詳細

音を聞くと色が見える…味に形がある…一つの刺激から複数の感覚が生じる「共感覚」。
この希有で奇妙な心の現象への心理学の探求からわかってきた、脳と心のしくみ。

第1章 物理主義者の告白
第2章 ルネサンス
第3章 非凡なる共感覚者?
第4章 秘密の扉が開く
第5章 共感覚が共感覚ではないのはどんなとき?メタファーのとき
第6章 曇ったレンズを通して
第7章 遺伝でなんかありえない、そうでしょう?
第8章 病理と理論
第9章 ロマン派の神経学からISAへ

 共感覚というのは、音を聞くと色が見えたり、食事を味わうといろいろな形が見えたりなど、普通は別々に感じられる感覚が二つ、同時に分かちがたく知覚される現象を言います。こういう感覚を持つ人は稀ですが、画家のカンディンスキーや、作曲家のスクリャービンなども、この持ち主であったと言われています。大変興味深い現象のため、以前から心理学者に注目されてきましたが、最近の脳の活動を画像化して見る技術の発展によって、新しい探求が始まりました。本書は、この世にも不思議な心の現象に魅せられた心理学者の探求と思索を通して、共感覚とは何かだけでなく、心理学とはどういう学問なのかをも、私たちに分かりやすく語りかけてくれます。

 たいていの心理学者は、私たちはみんな乳幼児の記憶を失っていると考えている。つまり、だいたい三歳から四歳より以前の出来事を想起するのは稀だということだ。・・・中略・・・私たちの研究の中で、共感覚がいつ頃からありましたか、と訪ねると、たいてい「物心ついたときから」という答えが返ってくる。私たちはそれを、「少なくとも三、四歳から」というふうに記録する。共感覚を持つことが検査によって確認された人が、誕生時、あるいはそれ以前から共感覚を持っていたということは、もちろん、完全にありうる。どうしてこんなことをいうかというと、生まれて二、三ヶ月の時期には、後から思い出すことはできないけれども、誰もが皆、共感覚を持っている、というのが私たちの理論だからなのだ。(「第1章 物理主義者の告白」より)

 ・いちばんスリリングだったのは、ロシア系アメリカ作家で、かの『ロリータ』(1955年)の著者ナボコフが、母親から共感覚を譲り受け、それは自身の息子にも遺伝したという事実だ。彼には、英語の長母音のaは「乾燥した木の色合い」だが、フランス語のaは「磨いた黒檀(こくたん)」に見えたという証言を聞けば、そもそも文学における言語遊戯自体がこれまでとはまったく別の「色合い」を帯びるものとして、実感されるだろう。(2006/07/09 朝日新聞・巽孝之氏評)

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 【関連書籍】
 『 自閉症 』 藤居学、神谷栄治著 (定価1995円 2007.5月)
 『 大脳皮質と心 』 J・スターリング著 (定価1890円 2005)
 『 脳は絵をどのように理解するか 』 R・ソルソ著 (定価3675円 1997)

 【新 刊】
 『 人間改造論 』 町田宗鳳・島薗進編 (定価1890円 2007.9月)

著者紹介

ハリソン,ジョン[ハリソン,ジョン][Harrison,John]
心理学者。博士。ロンドン大学およびケンブリッジ大学にて研究に従事。製薬会社の臨床開発プログラムにてヒトの認知検査を行う仕事に携わり、その後、「ケンブリッジ心理計測コンサルタンツ」にて統括コンサルタントとなる。10年以上の間、共感覚に関心を持ち続け、「ホライゾン」や「明日の世界」といったラジオ・テレビ番組の討論に参加。30以上の学術論文の著者ないし共著者。現在オックスフォードのラドクリフ病院にてパーキンソン病の認知心理学的研究を続けている

松尾削子[マツオカヤコ]
心理学者。お茶の水女子大学大学院博士課程修了。博士(学術)。認知心理学の立場から、fMRIを用いた脳機能計測研究を行う。現在、国立長寿医療センター研究所にて認知症の診断に役立つ脳機能計測の研究等に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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