出版社内容情報
著者はプリント教材によって、子どもがすすんで学び、学力がつくユニークな「セルフラーニング」(らくだ学習法)の教室を主宰しています。現在までに学んだ生徒数はおよそ3000人、全国で50近い教室ができています。そのノウハウを説いた小社『セルフラーニング』は初版から15年ロングセラーとなってきましたが、このたび待望の新版が完成しました。子どもの自発性や学力低下論争、教育改革への提言を盛り込み、装丁を一新。
【推薦のことば:宮台真司氏】
「自発性」と「内発性」は違う 。「自発性」は人為的環境で生じる。限定された課題がすでに与えられ、評価してくれる人がおり、同じ競争ゲームの参加者がいるような擬似環境だ。「内発性」はこれと違う。どんな環境にあっても自分に必要な課題を発見して前に進む力だ。「自発性」がさして役に立たないのは、学校から社会に出た昨今の若者をみれば瞭然だ。自発性を育てる「旧教育」に対し、内発性を育てる「新教育」。限定された擬似環境でのみ課題をこなす官僚エリートが、擬似環境の変動を嫌ってあらゆる場面で保身策をめぐらす昨今だ。「旧教育」と「新教育」、どちらが公共的課題だろう。「セルフラーニング」に内蔵された奥深い意味を理解できるのではなかろうか。
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【関連書籍】
『 ごまかし勉強 上・下 』 藤澤伸介著 (定価各1890円 2002)
『 人を伸ばす力 』 デシ、フラスト著 (定価2520円 1999)
『 間違いだらけの学習論 』 西林克彦著 (定価1890円 1994)
目次
第1章 セルフラーニング・どの子もすすんで学ぶ(子どもはだれでも「勉強ができるようになりたい」と思っている;どの子もすすんで学ぶようになる;セルフラーニング「らくだ学習法」の進め方;時間をはかることの意味;「セルフラーニング力」を育てる学び方;「押しつけない・強制しない・命令しない」学習法)
第2章 「すくーるらくだ」の学習システム―セルフラーニング力を育てる(「自分からすすんで学ぶ」ためのシステムへ;来なくてもよい塾へ;レッテルを貼られない空間へ)
第3章 学力はだれにもでつく―セルフラーニングの秘密(学力とは何か?;「頭がいい」「頭が悪い」とは何か?;何よりたいせつな「自発性」;自主性と自発性;セルフラーニングと新標準・旧標準)
第4章 「自分からすすんで学ぶ子」が育たないのはなぜか―学校・塾のあり方への疑問(公文式のプラスとマイナス;アメとムチのくだらなさ;速くできること・競争させること;自由教育の問題点;具体的な実効をともなった「教育改革」を!)
第5章 セルフラーニング・子育ての実践(「押しつけない・強制しない・命令しない」子育て;教材がなくてもセルフラーニングはできる;自己決定力が育つための適切な援助とは?)
著者等紹介
平井雷太[ヒライライタ]
1949年長野県生まれ。1973年早稲田大学政治経済学部卒業。山岸会幸福学園、(財)育てる会、さえら塾、公文数学研究センター、スイス・サマースクールなどの教育現場を体験。1980年「セルフラーニング」らくだ算数・数学教材制作に着手。1985年「すぺーすらくだ」開設(のち「すくーるらくだ」に改称)。現在、「すくーるらくだ」主宰、セルフラーニング研究所代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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