出版社内容情報
「彼らには力がある。それを引き出すのは周囲の愛情です」元サラリーマンの著者が、自閉症の息子にピアノを教えたことをきっかけに、知的障害者のためのピアノ教室を開いて現在にいたるまでの半生を綴る。NHK「にんげんドキュメント」放映でも反響多数。
内容説明
待つことはときにつらくもあります。しかし、私はこれまでの経験から「待ったあとには必ずいいことがある」と、身をもって感じています。息子だけではなく、どの生徒も必ず自分の中にある音楽の花を咲かせ、その音色には周りの人を幸せにしてくれる確かな力がありました。サラリーマンの父親が自閉症の息子にピアノを教え、音色の輪は少しずつ広がった―。
目次
第1章 小さな小さなピアノ教室
第2章 長男が自閉症と診断されて
第3章 音色を育む
第4章 小さな小さな音楽会
第5章 私と音楽
第6章 みんなの中に音楽はある
第7章 壁の向こうの宝物
著者等紹介
成田文忠[ナリタフミタダ]
昭和18年6月21日生まれ。幼い頃より独学でオルガンなどの楽器に親しむ。昭和37年に宮城県工業高校を卒業、神奈川県内の航空機メーカーに入社。知的障害を伴う自閉症の長男に初めてオルガンを教えたのは、息子が8歳のとき。昭和61年、知的障害の子を持つ親たちから依頼を受けレッスンをスタート、平成12年の早期退職後はピアノ教室に専念。毎年4月に神奈川県逗子市で開く「小さな小さな音楽会」は、生徒たちが奏でる純粋な音色が大きな評判をよんでいる
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