出版社内容情報
・「 江戸時代における日中交流の深さのみならず、女性のたくましさ、したたかさを描いた本でもある。 」(05.07.24毎日新聞 田中優子氏評)
・「 本書がユニークなのは、中国の文人や商人らを虜とした長崎の遊女や、明治直前から続々と大陸に渡った日本妓女ら、とかく歴史の狭間に埋もれがちな「艶の世界」に光をあてようと試みた点ではなかろうか 」( 05.6.26朝日新聞 加藤千洋氏評 )
内容説明
満州族支配下の清代、長崎丸山遊郭、魔性の都上海を舞台に、風流韻事に生き甲斐を求めた中国文人たちと日本遊女が織り成すもう一つの歴史世界。
目次
第1部 「遊興都市」長崎へ―清客たちの日本旅行、一六八四~一八三〇(遊楽に出かけた清客たち;縮められた距離―江南から長崎まで;江南都市の娯楽事情 ほか)
第2部 「異域花」盛衰史―東洋妓女と清末上海社会(都市文化の背景;洋妾時代;東洋茶館の誕生 ほか)
第3部 上海文人の「日本」発見―王韜の日本旅行とその周辺(日本旅行と上海ネットワーク;上海文人としての王韜;王韜と日本 ほか)
著者等紹介
唐権[トウケン]
1969年中国四川省生まれ。1997年留学生として来日。2002年総合研究大学院大学文化科学研究科国際日本研究専攻後期博士課程修了、学術博士。現在関西外国語大学、平安女学院大学兼任講師。研究分野は日中文化交流史、日中比較文化論
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