不登校は終わらない―「選択」の物語から“当事者”の語りへ

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 327p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788509276
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C1037

出版社内容情報

 不登校の当事者にとって不登校は何であったか、いま何であるか。不登校は克服すべき病理・逸脱であるという言説と自らの選択であるという言説、この二つの物語から漏れ落ちたノイズに耳を傾けて「当事者学としての不登校理解」に新次元を開く。

・「本書のタイトルから、学校に行けない状態が続き、引きこもりにつながる、という話を連想したとすれば、それは見当違いである。不登校が「終わらない」のは、それ自体一つの生き方としてありうるからだ。本書はその賛否を越えて、不登校という生き方の意味を探る試みである。」(2005.1.30 朝日新聞 苅谷剛彦氏評)

内容説明

不登校は「病理・逸脱」だ、いや「選択」の問題だ―これらはどれも“当事者”の本音ではなかった。不登校がその後の人生に与えた影響まで含めて、その体験の全体を“当事者”の語りを通して明らかにする。

目次

第1章 方法としての“当事者”(「不登校」とは何か;“当事者”とは誰か ほか)
第2章 “非当事者”による不登校論(誰が、どのように不登校を「問題」とするのか;「偏った性格傾向」から「どの子にも」へ、そして「容認行き過ぎ」へ―“管理者”の立場 ほか)
第3章 “当事者”による不登校論(「“当事者”にとっての不登校」を問うために;『不登校に関する実態調査』の意義と限界 ほか)
第4章 「選択」の物語から“当事者”の語りへ(不登校と「選択」の物語;「“当事者”であること」の意味)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

2
ふむ2023/12/24

saiikitogohu

1
「不登校が『やむにやまれぬ』ものとしてあった日本の文脈において、不登校やフリースクールを『選択』と呼ぶことは初発から矛盾や困難をはらむ実践だったといえよう。日本において、『選択』を主張するには、個性的で活動的な『明るい不登校』を強調し、『不登校でも、学歴がなくても社会に出てちゃんとやって行ける』ことを積極的に打ち出す必要があった。そのため、『選択』の結果が低い学歴や条件よ悪い労働に繋がるという社会構造的な不平等は、不登校や『居場所』の『否定』だとみなされ、指摘されることがなかった。」(61)2018/08/12

1
んー、どうかな。冷静に論証しているようで、筆者の偏りが見え隠れしている気がする。2016/03/09

Falke

0
社会調査法を学べた。インタビューをどうやってまとめるのかということを。 東京シューレが講義したくなる気持ちが読んでいて分かった。2010/08/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/117087
  • ご注意事項