影響の不安―詩の理論のために

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  • サイズ B6判/ページ数 388p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788509207
  • NDC分類 901.1
  • Cコード C1090

出版社内容情報

遅れてきた不安? 「影響の不安」というユニークなキイ概念によって西洋文学史をみごとに読み直した巨匠ブルームの古典的傑作。難解をもって鳴る原文を平易な日本語にうつし、懇切丁寧な訳注を付した、世界に類をみない研究書かつ翻訳書。

内容説明

「影響の不安」というユニークな鍵概念によって文学史を鮮やかに読み直した名著を、懇切丁寧な訳註と解説を付して日本の読者に贈る。

目次

プロローグ これらの霊体が、その存在を知らぬままに父なる神の内に宿っているのは驚くべきことだ
序章 独創性に関する思索、および概要
第1章 クリナーメン、あるいは詩的誤読
第2章 テスセラ、あるいは完結と反定立
第3章 ケノーシス、あるいは反復と非連続性
幕間 反定立的批評宣言
第4章 デモナイゼーション、あるいは反崇高性
第5章 アスケーシス、あるいは浄化と唯我論
第6章 アポフラデース、あるいは死者の帰還
エピローグ 道についての省察

著者等紹介

ブルーム,ハロルド[ブルーム,ハロルド][Bloom,Harold]
1930年ニューヨーク生まれ。現在、イェール大学、ニューヨーク大学教授

小谷野敦[コヤノアツシ]
1962年、茨城県生まれ。1987年、東京大学文学部(英米文学)卒業。1997年、同大学院比較文学比較文化博士課程修了。学術博士(超域文化科学)。1994年より大阪大学言語文化部講師・助教授を経て、現在、国際日本文化研究センター客員助教授、東京大学、明治大非常勤講師。2002年、『聖母のいない国』(青土社)でサントリー学芸賞を受賞

アルヴィ宮本なほ子[アルヴィミヤモトナホコ]
1961年、東京都生まれ。東京大学大学院英文学専攻修了。トロント大学大学院で博士号(英文学)取得。千葉大学助教授を経て、現在、東京大学総合文化研究科助教授。専門、イギリス・ロマン主義の詩
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感想・レビュー

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akuragitatata

2
詩人の言語的な影響関係を、そのわずかな詞、関係性、変改、そしてかすかな精神分析的手法を手がかりにしながら圧倒的な知識量で網羅する英国学魔の代表的著作。難解な書物であるが、「劣化版がどうして生まれるのか」について論じた本だと思うとぐっとわかりやすくなる。シェイクスピアをそうした影響の不安から一切離れた正真正銘の天才であることを讃美するでもなく淡々と書いているのはなんだか空恐ろしい気がした。解説も同じように難解。前書きは明快で、しかしねこねこ先生らしからぬ落ち着いた語り口である。2017/07/11

7ember

0
ほとんど神秘的な文体の本編と、あまりにも平明な第2版序文のギャップがなんとも・・・・・・。ロマン主義の詩の勉強にはあまりならなかったけど、文芸一般について理解の仕方としてはこういうのもありかな、という感じ。2014/08/31

youtom

0
ホンマ、毎度毎度ブルームさんには頭が下がりますわ。訳者さん方にも多謝。2012/06/20

gern

0
先行作者にどう影響されるかについて、6つのパターンで解読。オイディプス的な苦闘の示唆は非常に興味深い。2010/02/16

まりも

0
誤読の地図も邦訳してくれよぉぉぉ 2019/08/24

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