出版社内容情報
前著『対話の技』で紹介された「対話精神療法」を発展させた続編。教育現場における心のケアが豊富な事例とともに描かれ、対話を通していのちを育むための道標が示される。随所にちりばめられた「神田橋ダイアローグ」が実践への示唆を生む。
目次
第1部 心をはぐくむ対話(対話と援助;いじめ関係から共感関係へ;お料理療法)
第2部 人をはぐくむ対話(「はてしない」物語;魂の出立)
第3部 生をはぐくむ対話(揺れて立つ;自己を問う旅)
著者等紹介
井上信子[イノウエノブコ]
1987年、お茶の水女子大学大学院博士課程単位取得満期退学。現在、日本女子大学助教授
神田橋条治[カンダバシジョウジ]
1937年、鹿児島県加治木町に生まれる。1961年、九州大学医学部卒業。1971‐1972年、モーズレー病院ならびにタビストックに留学。1962‐1984年、九州大学医学部精神神経科、精神分析療法専攻。現在、伊敷病院(鹿児島市)
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感想・レビュー
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ネギっ子gen
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『対話の技』で紹介された「対話精神療法」を発展させた続編。教育現場におけるこころのケアについての豊富な実践例が集められた編集本でもある。各章末尾に配置された、師・神田橋の文章が、本書の柱か。【対話より】<人は主体的役割を果たすことなしには自信と自己愛を育成することができない。これはすべての心理治療に向けての示唆となろう>。<詩人は内なる混沌の中に釣り糸をおろし、ひとつずつ「ことば」を釣りあげてゆきます。そういう文章技法は論文という作業を困難にします。論文は世間との約束事としての「ことば」の世界だから>。⇒2023/05/23