出版社内容情報
・「最後まで飽きさせない構成が見事である」(2004.2/8.日本経済新聞 山田登世子氏)
・「英仏の小説家たちの作品を新たな目で読み返してみたいと思わせる、西洋文化の根本に迫る好著である」(2004.2/15.朝日新聞 池上俊一氏)
・「ここまで来ると、議論の整合性を追いかけるより、力のこもった大河小説のゆるやかな終わりに立ち会うような、豊かな気分に浸ることで満足してしまう。」(中条省平氏評『新潮』2004.03)
内容説明
近代の語りにおいて、肉体(特に女性の)はどのように想像され表現されてきたか。ルソーやバルザック、あるいはクールベやゴーギャンにおけるその特権的な描かれ方のなかに、近代という時代のありようを解く。
目次
第1章 語りと肉体
第2章 プライヴァシーの侵害―小説における肉体
第3章 近代的肉体を徴づける―フランス革命とバルザック
第4章 視界のなかの肉体
第5章 ナナは最後まで脱いだのか―近代の裸体の問題
第6章 ゴーギャンのタヒチ的肉体
第7章 怪物とは何か―『フランケンシュタイン』によると
第8章 話す肉体、もろい器
第9章 逸脱する肉体
著者等紹介
ブルックス,ピーター[ブルックス,ピーター][Brooks,Peter]
1938年生まれ。イエール大学教授。精神分析的な知見に基づく物語論をとおして、フランスや英米の小説について緻密でダイナミックな作品論を展開する
高田茂樹[タカダシゲキ]
1954年福井県に生まれる。1980年東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。現在、金沢大学文学部教授。専攻はイギリス文学、文学理論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。