儀式は何の役に立つか―ゲーム理論のレッスン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 147,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788508729
  • NDC分類 361.45
  • Cコード C1030

出版社内容情報

祝祭やデモは何の役に立つのか? 「社会的」商品とは何か? 討議はなぜ円形の場を好むのか? 人々はいかなるときに協調し、集合行為を形成するのかを、ゲーム理論によって平易に説く。理論の骨子と応用が自然に身につく修練としても最適の書。

内容説明

革命の祝典からスーパーボウルまで、人々を動かす、人々が動く、“コミュニケーション”の本質とは。

目次

1 はじめに(この本は何の役に立つか;議論 ほか)
2 理論を応用する(式典と権威;儀式はいかにはたらくか ほか)
3 理論を磨く(競合する説明;共通知識は不可能な理想? ほか)
4 おわりに
付録 ダイアグラムで議論を表現する(協調問題をモデル化する;メタ知識をモデル化する ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イボンヌ

5
儀式や記念式典によって共通知識や一体感を形成する事の重要性を理解し最大限利用してるのが、安倍政権ではなかろうか。2019/06/09

よく読む

5
儀式は共通意識を作り出す。全社集会、校長先生のお話、みんなが観るスーパーボウルのCMだ。「みんなが知ってるということ」をみんなが知ってるということが大事。ある国で30年間、値段を変えなかった食パンを寝上げると怒られる。しかし、こっそり食パンのサイズを小さくすれば、誰かが気がつくかもしれないが、それは問題にならない。他の人も気がついているということが自分にはわからないからだ。強い紐帯は共通意識を生みやすいが、弱い紐帯は情報の伝達が速い。2017/07/02

人生ゴルディアス

2
本書は人々が協調行動をとるのは、共通知識を持っているかどうかにかかっているとする。スーパーボウルのようなところに広告を出すのは、単純に多くの人間が広告を見るのと同じくらい、スーパーボウルを見た人ならだれもが同じ広告を見ているはず、とだれもが思うことそのものもとても大事、と。ただ、主張的にはそこで止まっていて、エッセイ的な手探り感が否めなかった。あとミルグラムの六次の隔たりを無批判に引用しているが…あれは「届いた人」の平均が六次であって、全員が六次でつながっているわけではない…はずでは。2020/04/29

maki

1
強迫的なまでの個人主義、群れることはアジア的で上から目線で嘲笑の対象としてきた欧米が、婉曲的にではあるが、心的な群れ(「人々がその事実を知っている」ということを皆が知っている)状況について、その価値を認めているのは興味深い。2018/03/09

Mentyu

0
儀式(というかデモンストレーション)の最も重要な要素は「共通知識」であると本書は主張している。この「共通知識」の定義は、「集団の中で、ある事象あるいは事実について、皆がそれを知っており、皆がそれについて知っていることを皆が知っている・・・場合」であり、この仕組みが伝統的儀式から、テレビコマーシャルまで効果的に働くよう設計されているとする。なるほどと読みつつ、一方で、しごく当たり前な話のようにも思えた。自明すぎて気づけないことを気づかせてくれるタイプの本。2017/06/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/226301
  • ご注意事項