シリーズ環境社会学
観光と環境の社会学

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788508675
  • NDC分類 689
  • Cコード C1036

内容説明

過疎と農業不振に悩む農山村の起死回生策として「地域おこし」が模索されている。棚田オーナー、貸農園、エコツアーなど「グリーン・ツーリズム」=豊かな自然と田舎暮らしを体験する新たな観光の試みを、フィールドワークを通していきいきと伝える。村人のもてなしと手作りの魅力が人気を呼び、訪問者のネットワークが村を支える力になることが期待されている。バブル経済下のリゾートブームは、ゴルフ場・スキー場などの乱開発をひきおこし、環境破壊と経済破綻の深い爪痕を残した。その検証を通して、地元のイニシァティブと生きがいを軸にした生活システム優先の思想=生活環境主義を改めて提起し、村の存亡を賭けて「観光・環境・地域おこし」に奮闘する人々の創意工夫に学ぶ。

目次

序章 観光という選択―観光・環境・地域おこし
第1章 都市‐農村関係の変容―京都府大江町の棚田交流
第2章 農山村社会の再編とグリーン・ツーリズムの可能性―京都府美山町の観光農園・江和ランドの取り組みから
第3章 新しい過疎の風景―富山県利賀村に見る地域おこしのダイナミズムとネットワーク
第4章 人がつなぐ地域と自然環境―山村とアウトドア、グリーン・ツーリズム:高知県四万十川
第5章 リゾート期における村の選択―琵琶湖湖西の事例から
第6章 「山里」を演じ売る―愛知県足助町における観光商品
第7章 開発の功罪―発展と保全の相克
終章 観光と環境の社会理論―新コミュナリズムへ
演習 地域づくりの練習問題 過疎からのブレークスルー―観光と環境を取り入れた地域づくり
講義 地域づくりの応用問題 日本のむらの見方、聞き方、語り方

著者等紹介

古川彰[フルカワアキラ]
1951年生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士。現在関西学院大学社会学部教授

松田素二[マツダモトジ]
1955年生まれ。ナイロビ大学大学院修士課程修了。文学博士。現在京都大学大学院文学研究科教授
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