くたばれマニュアル!―書き手の錯覚、読み手の癇癪

くたばれマニュアル!―書き手の錯覚、読み手の癇癪

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  • サイズ B6判/ページ数 184,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788508187
  • NDC分類 507
  • Cコード C1011

出版社内容情報

 「くたばれ、マニュアル」の背景 なぜこんなことになってしまったのだろうか。その背景には、デジタル技術の急速な進歩と民主化がある。これまで想像しなかった高度技術が続々と出現し、誰もがいつでもどこでもそれを使えるようになってきた。機器を買った。早く使ってみたい。しかし分厚いマニュアルを読んでからでないと使いこなせない。お預けをくった犬猫と同じ状態になる。(「読みつづけてもらう」より)

内容説明

日本四大悪ドキュメント。判決文、官庁文書、学者の文章、マニュアル!なぜこんな文章がまかり通るのか?目から鱗のマニュアルのマニュアル。

目次

プロローグ―くたばれ「マニュアル」
1章 コンピュータが不自然な操作を要求する―コンピュータが問題
2章 さまざまなユーザが読みたいように読む―ユーザが問題
3章 よき書き手がいない―書き手が問題
4章 操作の説明は難しい―説明が問題
5章 文書によるユーザ支援が不十分―文書が問題
6章 必要な教育がなされていない―教育が問題
7章 暗黙知が活かされていない―マニュアル文化が問題
エピローグ―マニュアルに学ぶドキュメント・リテラシー

著者等紹介

海保博之[カイホヒロユキ]
千葉県生まれ。東京教育大学教育学部大学院博士課程中退。教育学博士。現在、筑波大学心理学系教授。主な専門領域は、応用認知心理学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちぇけら

5
卒研関連。かなり刺激的なタイトルは、マニュアルを大切に思う著者だからつけられたのだろう。こんなマニュアルだめだ!なんとかマニュアルをかえ、テクニカルライターを浸透させようとする姿勢が全面にでた著作だろう。アメリカのタイムズ誌ではトヨタ車のマニュアルがジョークだと言われている中、いかに早く日本がテクニカルコミュニケーションの大切さに気づくことができるかで、今後の技術、産業の発展に関わってくるのではないか。2017/03/28

Taro Yamada

2
「わかりやすい社会を作るためには、わかりやすいマニュアルから」という思想のもと、ユーザーにとってわかりやすいマニュアルの書き方を説明した本。主にコンピューターのマニュアルに関する記載だが、一般的な意味でも勉強になる。 「詳しい技術者ほど『あれも、これも』と詰め込んで結局『どこが大切かわからない』とユーザーに言われるマニュアルを作ってしまう」は特に耳が痛かった。内容としては半ば読み物的な要素が強いので、「するべきこと」を知りたい人は末尾の「マニュアルに学ぶドキュメント・リテラシー」から読むとよいだろう2017/06/21

Humbaba

1
たとえマニュアルに記載されている情報であっても、その情報自体にアクセスできなければ何の意味もない。また、アクセスしていたとしてもその内容を理解できなければ、それもやはり無意味である。マニュアルを作るときには、一体誰が、どのような目的でそれを読むのかということをよく考えておく必要がある。2014/07/05

0
こういう本も有って良いと、思う。マニュアルについては、昔から批判が多い。ロバート.M.パーシグ『禅とオートバイ修理技術』ハヤカワ文庫NFでも、批判してありました。パーシグ氏自身もコンピューターマニュアルのライターです。

すえ

0
題名に反して、建設的な提言のある、易しい内容の本。操作説明指示文(=デジタル)の難しさとイラスト(=アナログに近いビジュアル)の分かりやすさが書かれている。 文章術もしっかり書かれているけど、国語教育やコンピューター業界の話も多く、浅く広い。 説明書には認知工学などの知識も大事、という学問領域を知れたので良かった。2022/08/12

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