出版社内容情報
「特定非営利活動促進法」(NPO法)が施行され、団体の登録が始まりました。阪神・淡路大震災以来ボランティア・市民活動の役割が注目されてきましたが、NPO法によって法人格が公認されたことで、今後ますます活発化が予想されます。著者は数十年来市民活動にたずさわってきたベテランの実務家で、福祉・教育・環境問題にとりくむ全国のさまざまな市民団体と交流を重ね、市民活動のノウハウを蓄積してきたリーダー的存在です。このたび初心者向きに「NPOとは何か、どんな活動を行っているか、どのように組織のマネジメントをおこなったらよいか、ボランティアの心構えは何か」を懇切丁寧に書き下ろしました。
ボランティアは個人や社会が必要としていることへの市民の応答です 。英語では応答のことをレスポンスといいますが、レスポンスはもともと責任をもつということあわせて相手の保証人になることを意味しています。ですからボランティアは個人や社会の求めの答え、責任を持ち、相手の現在と未来に対する保証人としての役割を持つことです。それは個人の意志によって始動し、他者に対して開かれた性質をもつ行為です。(「第1章 新しい市民活動」より)
・「著者が活動の根幹であるNPO(非営利組織)やマネジメント、ネットワーキングなどを豊富な経験を生かして解説した手引書」(東京新聞 99.8.29 紹介)
・「公益法人」99.1
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【関連書籍】
『 里川の可能性 利水・治水・守水を共有する 』 鳥越皓之ほか編 (定価2310円 2006)
『 利他性の経済学 』 舘岡康雄著 (定価2940円 2006)
『 環境ボランティア・NPOの社会学 』 鳥越晧之編 (定価2100円 2000)
内容説明
市民の世紀、ボランティアの世紀が始まろうとしています。新しい社会の創造は今やボランティアやNPOの活動を抜きに語ることはできません。なぜそう言えるのか。市民活動の社会的意義はどこにあるのか。活動はどのように進められ、どんな成果を生み出してきたか。マネジメントはなぜ必要か。本書は多年市民活動に携わり、多くのボランティア団体との交流を重ねて市民共同体の理念を深めつつ現実的なノウハウを蓄積してきた著者が、思索と体験のすべてを語った支援と励ましの書であり、血のかよったアクションへの手引きです。
目次
第1章 新しい社会と市民活動(市民活動とは;さまざまな市民活動 ほか)
第2章 響きあう市民たち―各地の市民活動(紹介にあたって;各地の市民活動)
第3章 マネジメントとネットワーキングのすすめ―協働を形に(なぜマネジメントが必要か;マネジメントのとらえ方 ほか)
第4章 災害救援とボランティア―阪神・淡路大震災をふりかえって(阪神・淡路大震災と災害救援ボランティア;ボランティアの心構え ほか)
結論 原点を確かめつつ