ヒトはいかにして人となったか―言語と脳の共進化

  • ポイントキャンペーン

ヒトはいかにして人となったか―言語と脳の共進化

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 561,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788506718
  • NDC分類 801.04
  • Cコード C1045

出版社内容情報

 類人猿やイルカは高度なコミュニケーションをするにもかかわらず初歩的言語さえもたないのはなぜか。なぜ人間だけが言語をもつのか。言語と人間の脳との共進化にこそその秘密のあることを広範な研究から明らかにして,従来の定説に挑戦した話題の書。

 言語が事物、事件、関係を表すというのは、すぐれて協力かつ経済的な表示形式である。それによって無限に新しい表象が生まれ、事件を予測し、記憶を体制化し、行動を計画するという、前例のない推理機構ができ上がる。人の思考と世界認識の様式がすべて形成される。それはヒトの知能に深く浸透し、かつ不可分で、ヒトの知能の中に言語によって形成洗練されないものを見分けるのは難しい。この世代違いを説明し、このなかから進化の状況を明らかにすることは、ヒトの起源の究極的課題である。(本文より)

 ・「本書は、このような人間という生き物の特殊性の根源が、ものごとをシンボル化して表す能力にあったとし、ヒトに特有のさまざまな能力がそこから派生してきたことを説くものである。」(朝日新聞 99.6.20 長谷川眞理子氏評)
 ・「出版ニュース」99.6.中 堀川 哲氏評
 ・「サイアス」 99.9月 内田幸夫氏評

------------------------------------------------------

 【関連書籍】
 『 二歳半という年齢 』 久保田正人著 (定価2310円 初版1993を復刊)
 『 心の発生と進化 』 D・プレマック、A・プレマック著 (定価4415円 2005)
 『 人間はどこまでチンパンジーか 』 ダイアモンド著 (定価5040円 1993)

内容説明

ヒトを他の動物と分かつもの。言語と意識の起源を200万年の人類進化史と最新の脳・神経科学、心理学の成果から解き明かすスリリングな探究。

目次

第1部 言語(人間のパラドクス;言葉がないとき;記号は単純ならず ほか)
第2部 脳(知能の大きさ;育ち分かれる;ダーウィン式回路技術者 ほか)
第3部 共進化(言葉は肉体となりて;記号の起源;心は儲けもの ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

62
「2021年のノーベル医学生理学賞をデービッド・ジュリアス、アーデン・パタポティアンの2氏に授与すると発表した。授賞理由は「温感と触覚の受容体の発見」。」といったニュースが。個人的には、サイエンスジャンルでの読書のテーマに皮膚や表皮、皮膚感覚、内臓感覚がマイブームである。上記の受賞は喜ばしい限り。以下では、やや妄想の気味のある<学説>が繰り広げられます。  間違っても、由緒ある説として引用などされないように!  https://ameblo.jp/kyat/entry-10025915201.html 2007/02/17

那由田 忠

3
 社会的協力と一夫一婦関係の安定という、動物では解決不能な課題を、社会的な婚姻契約=儀式によって解決した。そこから言語が誕生したという大胆な仮説。さらに、言語と脳の相互的な共進化によって、話し言葉の比重が増して言語が文化的情報システムとして進化するという道筋まで示す。大きな集団の中に夫婦・家庭が組み込まれるという人間特有の構造と、記号通信という言語の本質を結びつけようとした画期的な考察だと思った。内容はかなり難しい。訳も分かりにくいのかもしれない。2014/10/31

うゆ

2
知能についての概念を共有するために研究室で読んだ本。人が外界から概念を抽出する際,抽象化の度合いが高い順番にシンボル,イコン,インデックスとなります。作者はパースの影響をかなり受けており,計算機に落とし込むためのヒントが多く見られますが決定的な答えは書いていません。書いてないからそれぞれ思い思いの人工知能を作ってます・・・。最近はロボット知能界でパース流の考え方がはやっているので入門にはぴったりかもしれません。2009/01/08

まーれ

1
これを読んだら、学生時代に買って読んだスティーブン・ピンカーを読み返してみたくなりました(でも確かBOOK OFFに売っちゃったw)2012/11/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/25463
  • ご注意事項