スクール・カウンセリング―学校心理臨床の実際

スクール・カウンセリング―学校心理臨床の実際

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  • サイズ A5判/ページ数 226p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784788506497
  • NDC分類 371.43
  • Cコード C1011

出版社内容情報

 児童生徒の問題行動が多発するにつれて養成が急がれているスクールカウンセラーのための最新のテキスト。学校という場の独自性という観点から基礎的な理論と方法をとらえ直し,個々の問題行動にたいするカウンセリングのあり方・進め方を説く。

 わが国では、これまで教師に教科指導と制度指導の両方を期待している。教師の負担は明かに重い。教師の役割を教える人から子どもの個性にあった学習支援者へ転換すれば、なお一層負担が重くなるであろう。学習支援には、当該領域に関する知識と技能の向上が一段と求められる。カウンセリング・スキルを修得するために時間を割くことはかなり難しいように思われる。児童生徒の心の問題や病理、社会適応上の困難などに取り組むスクールカウンセリングは、高度の専門性をもつスクール・カウンセラーにまかせることが的確な選択となるであろう。児童生徒の心の問題には、スクール・カウンセラー、学習支援者としての教師、地域の人々の密接な連携による対処が、21世紀の学校教育の課題となるはずである。(「第1章 スクール・カウンセリングの理念」より)

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 【関連書籍】
 『 子どもたちのアイデンティティー・ポリティックス 』 森田京子著 (定価3675円 2007)
 『 カウンセリング大事典 』 小林司編 (定価9975円 2004)
 『 人を伸ばす力 』デシ、フラスト著 (定価2520円 1999)

 【新 刊】
 『 レクチャー 精神科診断学 』 京都府臨床心理士会編 (定価2940円 9月刊行予定)

内容説明

本書のPart1では、スクール・カウンセリングの基盤となる理念(第1章)に始まり、第2章では学校心理臨床の理論としてのカウンセリング基礎論が記述される。次いで、臨床人格心理学の視点から学校におけるパーソナリティ発達(第3章)、およびグループ・ダイナミックスの立場からみた学校内の人間関係(第4章)が論じられる。第5章では、コミュニティ心理学の立場から子どもの教育には家庭、学校、地域社会の連携が必須であることが明示される。Part2は、スクール・カウンセリングがどのように展開されていくかを述べた6つの章から構成される。ここで取り組まれるのは、不登校問題(第6章)、少年非行問題(第7章)、青年期の子どもが直面するアイデンティティ問題(第8章)、近年関心をもたれている学習障害問題(第9章)、体罰を含む校内暴力問題(第10章)、およびいじめ問題に対するグループ・アプローチ(第11章)である。Part3は、スクール・カウンセリングの展望をテーマとして、教師のスクール・カウンセリングへの期待についての第12章から、教師とのコンサルテーション(第13章)、学校臨床心理士による子どもへの援助(第14章)、家族相談士による家族への支援(第15章)、さらに学校と教師を選択する自由について論じた第16章をもって完結する。

目次

1 スクール・カウンセリングの理論的基礎(スクール・カウンセリングの理念;学校心理臨床の理論―カウンセリング基礎論;学校におけるパーソナリティの発達―臨床人格心理学の視点 ほか)
2 スクール・カウンセリングの展開(不登校問題とカウンセリング;少年非行問題とカウンセリング;アイデンティティ問題とカウンセリング ほか)
3 スクール・カウンセリングの展望(スクールカウンセラーへの教師の期待;教師とのコンサルテーション―学校臨床心理士の場合;学校臨床心理士による子どもへの援助 ほか)