出版社内容情報
社会において「身体」が持つ意味。生殖という人間の再生産に関与する社会的権力。ジェンダーとセクシュアリティとアイデンティティ。言語とジェンダー。近代ナショナリズム形成とジェンダー・イデオロギー。近代的労働観念の形成とジェンダーなどなど。これらの問いは、一筋縄では答えられない根本的な問いとして、私たちの目の前に立ち現れる。こうした一群の問いに答えるために、より「深い」社会を透視する視座が必要になるのである。
その意味において「フェミニズム」は、すでに完成した思想である以前に、社会への新たな洞察力を生み出す視座なのだ。この意味における「フェミニズム」は、今なお、学問や思想における確信的想像力の源泉でありつづけている。「フェミニズム」に入り込むこととは、この革新的想像力を分け持つことでもある。(本文より)
・「女性労働研究」98.1月 中道仁美氏評
・「法学セミナー」97.12 書評
・東京新聞 97.11.23
・「週刊読書人」97.11.14 清水久美氏評
・「i feel」97.秋 「紀伊国屋書店ウィークリー・ブックニュース」
・「図書新聞」97.10.18
・「Woman's EYE」97.10月 小田亜佐子氏評
・「週刊読書人」97.12.26 特集 「1997年回顧、女性学」国広陽子氏評
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【関連書籍】
『 フランスから見る日本ジェンダー史 』 棚沢直子、中嶋公子編 (定価3360円 2007.5月)
『 ジェンダー家族を超えて 』 牟田和恵著 (定価2625円 2006)
『 アイデンティティの権力 』 坂本佳鶴恵著 (定価3675円 2005)
内容説明
持続する衝撃力、20世紀最大の知の革命。世界を席巻したラディカル・フェミニズム=ウーマン・リブの爆風から、最新のジェンダー分析の展開まで、フェミニズム理論があらゆる学問・思想にあたえた衝撃力の大きさ、認識の深さ、射程の広さ、想像力をかきたてつづける魅力の全貌に迫る。15の諸潮流・テーマで読むフェミニズム最前線。
目次
視座としてのフェミニズム
ラディカル・フェミニズム
リベラル・フェミニズム
レズビアン・フェミニズム
フェミニズムのなかのレイシズム
フェミニズム文学批評
精神分析とフェミニズム
ポストモダン・フェミニズム
日本フェミニズム論争史
宗教とフェミニズム
身体・生体とフェミニズム
エコロジカル・フェミニズム
マルクス主義フェミニズム
ポスト・マルクス主義フェミニズム