出版社内容情報
マゴの手は,孫の手ではない! わかったつもりが真の理解を妨げ,しばしば学習挫折の原因となる。主として文章理解にかかわる誤解の実例をあげて「わかったつもり」から本当の「わかる」に至る筋道を懇切に説く。『間違いだらけの学習論』の姉妹編。
われわれは、学習を効果的に進め、理解を深め、研究を滞りなく進めたい願っています。すなわち、認識を進展させたいと思っています。ですから、認識の進展を妨げる要因があれば、それに対処したいと考えるでしょう。そのとき、妨げる要因に、種類の異なるものがあれば、その種類に合わせた対応をとえらなければならないのです。
たとえば、ある現象を記述するのに必要な数学を「わかっていない」のであれば、微分方程式などの学習という対応をしなければなりません。しかし、ある種の「思い込み」などで、その現象に対して、「わかったつもり」の状態にあれば、その状態の不十分さに気づくことから始めなければならないでしょう。そうでなければ、有効な対応は可能ではありません。(本文より)
・「中学教育」97.11月号、新井郁男氏評
・「授業づくりネットワーク」97.10月号、森脇健夫氏評
・「IEレビュー」98年、坂爪裕氏評
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【関連書籍】
『 自閉症 』 藤居学、神谷栄治著 (定価1995円 2007.5月)
『 ごまかし勉強 上・下 』 藤澤伸介著 (定価各1890円 2000)
『 人を伸ばす力 』 デシ、フラスト著 (定価2520円 1999)
【書物復権 2007】
『 日常生活の認知行動 』 J・レイヴ著 (定価3780円 初版1995を復刊)
内容説明
「わかったつもり」がつまずきのもと。「わかった」という思いこみが理解を妨げている―最新の学習理論が教える、「わかったつもり」からの大脱出。
目次
第1章 「わかったつもり」を問題にする理由
第2章 読むということ
第3章 「わかったつもり」の原因
第4章 「わかったつもり」からの脱出
第5章 認識を進展させるには