出版社内容情報
幼児の知から数学の知まで,動物の知からコンピュータの知まで,知れば知るほど奥深く変化に富む知の世界。心理学,人工知能,数学,哲学,認知科学,音楽学の最前線に立つ研究者が各々の専門の分野から最適の切り口を選んで平易に説いた知のしくみ。
執筆者(執筆順):J・カルファ、R・グレゴリー、N・マッキントッシュ、G・バタワス、R・シャンク&L・バーンボウム、S・アロム、D・デネット、D・スペルベル
知の出現は進化の問題である。なにゆえ、適応の歴史のある特定段階で本能は突然不十分な存在となったのか?生物の世界の複雑さが一定の度合いに達すると、本能による解決は必然的に限度をもつことになるのだろか?それに第一、本能と知との間の差は普通考えられるほど明白なものなのだろうか?なぜかと言えば、「認知革命」の効果の一つとして、生命科学のあらゆる分野で今や我々はさまざまな知的プロセスが動いていることを知っているのではないか。そして最後の設問をすれば、知以外の生得的能力に段階がみられるように、知にも段階的差があるのだろうか?このような疑問が存在するゆえに、本書は進化論的流儀にしたがって構成してある。すなわち、この本は、逆説的だが、生命体の機能の中でも最も受動的であるかに見なされる「知覚」 -- 脳のレベルにおけるそれではあるが -- から出発し、言語の研究で締めくくられるのである。(「序 知とは何か」より)
・京都新聞 97.11.9 記事
・「出版ニュース」97.10上
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【関連書籍】
『 思考のトポス 現代哲学のアポリアから 』 中山 元著 (定価2625円 2006)
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『 知識の社会史 』 P・バーク著 (定価2940円 2004)
【新 刊】
『 老愚者考 』 クレイグ著/山中康裕監訳 (定価2205円 2007.6月)
内容説明
知れば知るほど奥深く、IQや偏差値などではけして測れぬ知の世界。幼児の知から数学者の知、動物の知からコンピュータの知、そして人間の証しとしての言語の知まで、その豊かな広がり、複雑で精妙なしくみと働き。知の最先端を行く9人の碩学が説く。
目次
序論 知とは何か?
1章 視覚の知
2章 進化の知
3章 小児の知
4章 知を高める
5章 数学的知
6章 伝承音楽の知
7章 言語と知
8章 ことばの理解を理解する
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たみす