死産される日本語・日本人―「日本」の歴史‐地政的配置

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  • サイズ B6判/ページ数 300p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788505568
  • NDC分類 304
  • Cコード C0020

出版社内容情報

 日本の近代は常にヨーロッパ近代を参照項として語られてきた。〈日本〉の歴史--地政的配置を明らかにし,〈日本〉という言説の意味を問い直す。ナショナル・アイデンティティの語りがもつ陥穽を抉り,日本的自民族中心主義からの脱却をめざした注目作。

 二〇世紀後半という時点で、ユーラシア大陸東岸沖に散在する日本列島、およびそこに成立しつつある国民国家日本国、という文脈に限って話を進めてみる。すると、国語あるいは国民語の起源をめぐる歴史的問いは「日本語」そして国民的主体としての「日本人」が生まれると同じに死んでいた、あるいはすでに喪失されたものとしてしか生まれることができなかった、という事態に必ずつきあたらざるをえない。この日本語・日本人の死産とはどのような事態なのか。(本文より)

 ・東京新聞 96.12.29 特集 「今年の3冊」大澤真幸
 ・「週刊読書人」96.12.27 特集「近代以後メタヒストリーを提起」阿部安成氏
 ・「リテレール」96.冬 守中高明氏評
 ・朝日新聞 夕刊 96.9.26 特集 「ウォッチ論潮」宮台真司氏
 ・「出版ニュース」96.7中

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 【関連書籍】
 『 〈民主〉と〈愛国〉 』 小熊英二著 (定価6615円 2002)
 『 〈日本人〉の境界 』 小熊英二著 (定価6090円 1998)
 『 単一民族神話の起源 』 小熊英二著 (定価3990円 1993)

内容説明

学問をはじめ、今日の知的状況に携わるものは、人種主義、自民族中心主義、国民主義、人間主義に無自覚でいることはできえない。学問の政治性を自覚しつつ、「日本」の歴史‐地政的配置を分節する。米国に渡り、コーネル大学准教授として活躍する著者のはじめての論文集。

目次

1 近代の批判―中絶した投企
2 国民共同体の「内」と「外」
3 国際社会のなかの日本国憲法
4 遍在する国家
5 歴史という語りの政治的機能
6 死産される日本語・日本人
7 「西洋への回帰」と人種主義

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hsm

1
表題論文のみ読了。2009/10/08

あだこ

1
主に「国語」「日本語」という実定性への警告。そこには人種主義の暴力が潜んでいる。2009/01/26

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