財閥の時代―日本型企業の源流をさぐる

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  • サイズ B6判/ページ数 338p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784788505421
  • NDC分類 335.58
  • Cコード C1033

出版社内容情報

 財閥ということばがいつごろから使われはじめたかというと、あまりはっきりしたことは言えないのですが、明治の終わりくらいに政商とか財閥ということばを、山路愛山が『日本金権史』という本で使いはじめています。これが最初のようで、それからあとジャーナリズムにも定着したのは昭和の初めです。高橋亀吉と言う市井の経済学者たちが、この時代の日本経済を議論するためには、財閥を対象にしなければだめだと考えて財閥についての調査研究をしています。それが後にお話することになりますが、恐慌の時代の財閥批判と「財閥の転向」につながり、財閥ということばが日本の社会に定着していく上で大きな影響を与えることになります。(本文より)

 ・「外交フォーラム」96.5月 間宮陽介氏評
 ・「世界でも異例といわれる日本の財閥の実体を知るには格好の書である。」(産経新聞 96.1.17 林原和彦氏評)

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 【関連書籍】
 『 〈民主〉と〈愛国〉 』 小熊英二著 (定価6615円 2002)
 『 〈青年〉の誕生 』 木村直恵著 (定価3675円 1998)
 『 幕末・明治期の国民国家形成と文化変容 』 西川長夫、松宮秀治編 (定価7875円 1995)

内容説明

異質とされる日本型企業はどのように育まれてきたのか。幕末政商の時代から財閥としての完成、戦後の解体から新たな企業集団の成立まで、その戦略と行動の軌跡を追い、日本経済の発展の特徴と日本型企業のルーツに迫る。

目次

幕末維新の危機―富豪たちの明治維新
政商の誕生―政府が生むビジネス・チャンス
政商の資金源―事業と資金の出会い
政商からの脱皮―多角化への挑戦
家政改革と家憲―総有制の知恵
コンツェルン化と持株会社―巨大化する組織の整備
専門経営者の登場―現場の知恵と現場の管理
商社ブームと破綻―バブルのバランスシート
鈴木商店の挫折―借入依存と組織革新の欠如
三大財閥の覇権―株式会社支配のネットワーク〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

千日紅

1
本書は、近代日本における財閥の歴史について、15回にわたる講義形式で話した内容を下敷きとする。主題は「近代日本において、経済発展を担う主体として、また日本的な企業類型の主要なルーツとして、中心的な位置を占めてきた財閥が、どのようなプロセスで誕生し、日本経済の発展とともにどういう風に成長していったのか(iii)」である。日本経済という外部環境との関係性で財閥の変遷を描いていて面白かった。2014/12/06

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