出版社内容情報
科学が心を解明できるという理由はなにか。物が実体の特定の配列であることはわかっている。同じようにして別の配列から心も出現するということである。本書は心についての事実を脳科学の新事実と結びつけながら、そのことについて論じる。話題は神経、コンピューター、知覚、言語、自我など、いろいろである。それらが互いにどんな関係にあり、意識とどういう関係にあるのかを考える。われわれの思考や推論そのものよりは、そのような高次の活動の基礎を論じる。要するに本書の目的は心の科学的説明の可能性を示すにある。(本文より)
・「日経サイエンス」98.5月号 特集「フレッシュマンにすすめる30冊」
・「毎日ライフ」95.8月
・読売新聞 95.6.11 田中三彦氏評
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【関連書籍】
『 日常生活の認知行動 』 J・レイヴ著 (定価3780円 初版1995を復刊)
『 心の神経生理学入門 』 K・シルバー著 (定価1785円 2005)
『 大脳皮質と心 』 J・スターリング著 (定価1890円 2005)
目次
第1部 問題のありか(こころ;心を自然にもどす ほか)
第2部 起源について(心理学の生物学的基礎;形と心―ダーウィンのプログラムを完成させる ほか)
第3部 提案―意識の理論に向けて(再認の科学;神経ダーウィニズム ほか)
第4部 調和をもとめて(主義の墓場―哲学とその主張;記憶と魂―愚かなる還元主義 ほか)
付 生物学なき心理学を批判する(物理学―現代のお化け;デジタル・コンピューター―誤ったアナロジー ほか)
著者等紹介
金子隆芳[カネコタカヨシ]
1928年東京生まれ。1952年東京文理科大学卒業(心理学専攻)。ひきつづき、ミズーリ州立大学大学院に学ぶ。筑波大学名誉教授、文学博士。専攻は実験心理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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