メディア時代の文化社会学

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  • サイズ B6判/ページ数 330p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784788505063
  • NDC分類 361.5
  • Cコード C0036

出版社内容情報

 電話,テレビ,パソコン,メディア・イベントなど,メディアは日常的な親近性をもってわれわれの感覚のレベルに浸透している。生活意識や感覚を無意識に変容させるメディアの多元的な様相と,その諸層へ個々人がインターフェイスする情報空間のドラマ。

 現代社会におけるもっとも主要な文化的傾向の一つは、電子的ないしは映像的な情報テクノロジーが社会生活のあらゆる領域に浸透し、われわれの日常的経験をそれまでの時代とは極めて異なる仕方で媒介するようになってきたことである。いうまでもなく、このような状況の端緒は、写真や電信、電話、蓄音機、無線、映画といったテクノロジーが次つぎに発明されていった一九世紀まで遡ることができる。なかでも変化の最初の徴候となったのは、写真と電信の登場であった。一方の写真は、フランスのニエプスがカメラ・オブスキュラーの象をアスファルト処理した硝酸銀の感光板に定着させたのが一八二六年、これに影響されてダゲールがダゲレオタイプ式の写真を発明したのが三九年である。…中略…これらの一九世紀末から二〇世紀にかけて実現されていくテクノロジーは、一八三〇年代に創始された表象世界の機械的な複製過程を、全感覚的な次元において徹底させて行くのである。(本文より)

 ・「社会学評論」97.3月 石田佐恵子氏評
 ・「SD」95.6月 高島直之氏評
 ・「文化社会学の新たな構築を目指すための助走ともいえる意欲的な労作である。」(日本経済新聞 95.2.12 浜野保樹氏評)
 ・「文化がいかに変容してきたかをメディアの側からアプローチした刺激的な試みといえよう。」(熊本日日新聞 95.1.16 )
 ・「図書新聞」95.4.15 柏木 博氏評

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 【関連書籍】
 『 マス・コミュニケーション理論 』 バラン、デイビス著 (上3780円 下3465円 2007)
 『 空間管理社会 』 阿部潔・成実弘至編 (定価2520円 2006)
 『 存在論的メディア論 』 和田伸一郎著 (定価3990円 2004)

 【新 刊】
 『 メディアオーディエンスとは何か 』 ロス、ナイチンゲール著 (定価3675円 9月刊行予定)

内容説明

メディアの多元的なディスクールと、その諸層へ個々人がインターフェイスする情報空間のドラマ。

目次

序章 メディア時代の文化社会学
1 メディア変容と電子の文化
2 歴史のなかのメディア変容
3 情報化とメディア・イベント
4 広告化するリアリティ
5 現代都市の意味空間
6 コミュニケーションとしての大衆文化
終章 上演論的パースペクティヴの射程

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

himawari

8
テレクラと言われても知らないよ、といった感じで少し古い内容だった。しかし、電話が普及してきた過程や、電話の置き場所が最初は玄関先で、今度はリビング、子機で個室へ、とだんだん家の中へ入り込んでいる現象、情報のスピード化で変わる価値観等について知ることが出来たので面白かった。活版印刷から現代の電子データについての歴史や考察も興味深かい。ネットなどで場所と時間に縛られないやりとりが加速すると、世界が狭くなってしまい、均一化した情報だけで面白みがなくなるのではないかなんて考えたこともなかった。2016/01/02

じょに

2
これ結構いい本だと思うんだけどなぁ。2009/07/02

子音はC 母音はA

1
吉見俊哉はあとがきにも書いてあったが演劇好きが興じて、社会空間・時間に対して造詣が深まり、都市及び広告分析、大衆文化理論史など幅広く論じるようになったのか。実践的教養人とはまさにこの人の事だと言える。ゴッフマンー吉見俊哉のラインで読書していくと面白いものが見つかりそう。著者のスタンスを知れる一冊。2014/07/15

pddk

1
もう15年も前になるのか!すごい良書!現代におけるメディアに関わる諸問題がいろいろいろいろまとまってて助かります。2009/12/19

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