拒食症―女たちの誇り高い抗議と苦悩

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  • サイズ B6判/ページ数 293,/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784788504165
  • NDC分類 493.74
  • Cコード C1011

出版社内容情報

 飽食の時代に頻出する拒食・過食といわれる女性たちの心の襞の奥底には,かぼそい外見からはうかがい知れない葛藤と苦悩,誇り高い抗議と価値ある理由が隠されている--拒食症患者に身を寄せて,現代消費社会の病理を痛烈に批判した問題作。

内容説明

消費社会では、あらゆる種類の身体イメージの問題が女性にひきおこされる。文字どおり何100万人もの女性にとって、食物は、戦闘地帯であり、信じがたいような緊張の源であり、もっとも熱烈な願望の対象であり、途方もない恐怖を引き起こすものであり、善をめぐる雑多な投影の受け手である。

目次

第1章 神経性無食欲症―現代の隠喩
第2章 神経性無食欲症の位置づけ
第3章 飽食の中の飢餓
第4章 身体的不安の増殖
第5章 ハンガーストライキ
第6章 自助モデルに向けて―熟慮し、取り組むべき問題点
第7章 断絶の橋渡し
第8章 食物―毒物から快楽まで
第9章 身体へ焦点をあてて―自己身体意識
第10章 防衛の背後に
第11章 医学的問題

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

17
女性の摂食障害に関して、フェミニズムと精神分析の観点を活かして分析した内容である。繰り返し強調されている論点を絞って紹介すると、女性には他者にケアを与えるという役割が求められる一方で、自らの欲求を抑制するという規範も求められる。具体的には食事を提供する役目を負うのに対し、自分自身では食欲を押さえるという矛盾した役割が求められるということだ。こうした葛藤が拒食症の背景にあるという。 単純な背景としては、女性に対して求められる美の評価基準がプレッシャーになっていることも指摘されている。難しいが読む価値がある。2021/01/07

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