ノマド叢書
資本主義のパラドックス―楕円幻想

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  • サイズ B6判/ページ数 348p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784788504035
  • NDC分類 332.06
  • Cコード C1010

出版社内容情報

 いま,ポスト近代への流れのなかで資本主義をいかに語りうるか。ガリヴァー旅行記,モーツァルトの音楽,精神分析の発見,ディズニーランドなどを題材に,近代に固有の運動としての資本主義とその終末像を根柢から描出する現代〈資本論〉の試み。

 結局は、「現在」を、自分自身が今どこにいるのかを、知りたい。つまり、ここが、どこからどこへと向かう過程なのかを、知りたい。これが、私自身の探求を導いている究極の衝動であるし、また、近代に社会(科)学という知を成り立たせた衝動でもあろう。
 私の場合、この問いへの探求が、非常に間接的な形式をとる場合もある。現在から時間的・空間的にありったけ離れた地点に直接の参照点を置くことで、潜在的に現在を逆照射してみる、というやり方が、たとえばそのような間接的な方法に属する。
 だが、ここでは、問いに直接に向かう道を選んだ。つまり、われわれの現在を規程している社会の形式、すなわち<近代>を、直接に対象化するという方法を採用したのだ。(本文より)

 ・「週刊エコノミスト」92.4.28 関 曠野氏評
 ・「自由時間」92.5.7
 ・「週刊時事」92.3.14
 ・「図書新聞」92.1.25 市田良彦氏評
 ・「出版ニュース」92.1月下
 ・「週刊読書人」91.12.23 特集「市場」めぐる議論(対談)
 ・「書評ほんのしるべ(ジュンク堂)」91.12.5
 ・産経新聞 夕刊 91.12.17
 ・「サンデー毎日」92.6.14 荒川洋治氏評
 ・「社会学評論」92.43巻2号 馬場靖雄氏評

内容説明

近代に固有の運動としての資本主義とそこに孕まれた背理を、ガリヴァー旅行記、モーツァルト、精神分析、ディズニーランドなどを手がかりに描出する、気鋭の社会学者による〈資本〉論の試み。

目次

第1部 幻想としての資本主義(資本主義の錬金術;楕円幻想―資本主義の精神と転形期の精神)
第2部 近代という運動(表象の社会論理学;荘厳と透明―転換期のモーツァルト;19世紀―2人の父の間に)
第3部 終末としての資本主義(世界の終わりの遊園地;環境倫理の未来)