出版社内容情報
どんなに算数のできない子も,でたらめに答えているのではなく,彼なりの論理をもって解決しようとしている……それはどんな論理なのか? 子どもの理解を理解してこそ,効果的な教え方も自ずから見えてくることを明らかにした認知心理学の成果。
目次
1章 子どもと数
2章 数詞に反映される数概念
3章 数の世界への旅立ち
4章 日常生活からの知識と学校教育との接点
5章 文章問題は、なぜむずかしい
6章 ドリル学習は効果的か
7章 整数からの脱皮―小数と分数
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
satochan
1
私は今まで人に数学や算数を教える機会がたくさんあった。計算できるようになる過程は考えれば実におもしろい。子供が数を認識したり、計算できるようになる過程や誤答例を知っていたら、教えるときに大きな差となる。この本は子供がどうのこうのより、読んだ人間が子供に対してどう接してどう教えていくかを教えてくれるような本に思う。昔なんで簡単に考えられないんだろうって生徒に思ったことがあるが、それは発達過程に必要なものだったのだなと本書を読んで知ることができた。2017/02/07
たーくん
0
「子どもの間違いには、特有の一貫した方略がある」という分析が、具体的で面白い。「子供にとっては、一貫している方略をもっているので、自分では正しいと思っている」という部分は納得。2018/10/09