出版社内容情報
現代美術とは何か? 様々な流派・運動・観念に彩られた現代美術の流れを,前世紀末のアール・ヌーヴォーから現代のポスト・モダン状況まで,キーワード形式で見通し良く通覧した大好評の入門書。写真,都市,テクノロジーと美術との関わりも重視。
〈モダン・アート〉とはなにか
現代美術の流れ
Ⅰ 世紀末~一九一〇年代の美術
展望/アール・ヌーヴォー/フォービズム/表現主義/キュビズム/未来派/アヴァンギャルド
Ⅱ 一九二〇~一九三〇年代の美術
展望/ダダ/シュルレアリスム/デ・スティル/構成主義/ノイエ・ザハリヒカイト/アール・デコ/バウハウス
Ⅲ 一九四五~一九六〇年代の美術
展望/抽象表現主義/ポップ・アート/コンセプチュアル・アート
Ⅳ 一九七〇年代以降の美術
展望/ニューペインティング/パフォーマンス/インスタレーション/ポストモダン/都市と美術/写真と美術/日本のモダン・アート
あとがき
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【関連書籍】
『 スケートボーディング、空間、都市 』 ボーデン著 (定価5775円 2006)
『 エモーショナル・デザイン 』 D・A・ノーマン著 (定価3045円 2004)
『 ロシア・アバンギャルドのデザイン 』 海野 弘著 (定価2310円 2000)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kthyk
16
この本は探したが、すでに我が書棚からは喪失。今は絶版なのだろうか?周辺の図書館をチェックしたが今日は見つからない。アドルノの不協和音、美学モデルネの関心からモダニズム芸術の再検討。かっての読書ノートからの感想をアップする。パトロンを失った19世紀の芸術家たち。その後のモダニズムは自律、いやアカデミー或いはサロン依存の拡大。複製技術はモデルネを一般化したが、現代芸術の今後はNFT(ブロックチェーンにより貴重性をコントロール、流通量を制限しコストコントロール)のみが自律の可能性を確保する、と言うことだろうか。2021/05/16
otoya
0
ダダとかアール・デコとかフォービスムとか聞いたことはあるけど、何を意味してるか分からない自分には、言葉を簡単にまとめてあるので分かりやすい本。美術はその作品としての結果だけじゃなく、作品に至るまでの思考、プロセスも芸術の対象になっているとか。もう少し、作品の写真とかは欲しかった。2014/10/28
毒モナカジャンボ
0
パトロンの消滅→アカデミー・サロンの時代→後ろ盾なき時代、と生存環境の過酷化に直面した美術家たちが手にした武器は美術の観念を操作する言語であり論理であった。モダニズムの時代に内面・外界の認識も方法化され、前者ではではフォーヴィズムや表現主義を生み、一方ではキュビズムを生む。以後、政治的なものを含む時代精神に則り、大衆社会との関連の仕方を探ったりしながら、エリートたちが洗練を極め続けた芸術の実験はポストモダンの時代を迎え、なし崩しに瓦解する。物語の底を掘り返してしまったアートは、なんでもあってなんでもない。2020/04/01
astrokt2
0
未レビュー2009/05/30