出版社内容情報
【目 次】
第一章 哲学的基底
第二章 有意味は行動の本質
第三章 科学としての社会研究
第四章 意識と社会
第五章 概念と行為
本書の特徴は、何よりも「経験科学としての社会科学」という、現代の社会研究者の間に広く行きわたった「常識」に対する、強力なアンチ・テーゼを示しているところに求められる。著者は、統計的説明や因果的一般化といった、これrまでの社会科学において「科学研究」のモデルとされてきた一切の「自然科学的方法」の有効性を否定し、さらに、社会の研究とは「ア・プリオリな概念分析」のよる認識論的・哲学的研究であるべきものだと主張する。この著者の主張は、いわゆる実証主義的な社会科学観に対する批判として、これまでにないほど激しいものであり、同時に、社会科学を「経験科学」の内にではなく、哲学・歴史・文藝などと並ぶものとして「人文科学」の内に位置づけようとする積極的な見解となっている。(「訳者あとがき」より)
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【同時に復刊する本】
『 日常生活の認知行動 』 J・レイヴ著 (定価3780円 初版1995)
『 二歳半という年齢 』 久保田正人著 (定価2310円 初版1993)
内容説明
本書の特徴は、何よりも「経験科学としての社会科学」という、現代の社会研究者の間に広く行きわたった「常識」に対する、強力なアンチ・テーゼを示しているところに求められる。著者は、統計的説明や因果的一般化といった、これまでの社会科学において「科学研究」のモデルとされてきた一切の「自然科学的方法」の有効性を否定し、さらに、社会の研究とは「ア・プリオリな概念分析」による認識論的・哲学的研究であるべきものだと主張する。この著者の主張は、いわゆる実証主義的な社会科学観に対する批判として、これまでにないほど激しいものであり、同時に、社会科学を「経験科学」の内にではなく、哲学・歴史学・文芸などと並ぶものとして、「人文科学」の内に位置づけようとする積極的な見解となっている。一見極論とも思われる本書のさまざまな主張は、ウィトゲンシュタイン哲学の社会科学への応用という大胆な企てによって支えられており、しかもそれが、一つの明確な社会科学像を構築している。
目次
第1章 哲学的基底(目的と戦略;下働きとしての哲学 ほか)
第2章 有意味な行動の本質(哲学と社会学;有意味な行動 ほか)
第3章 科学としての社会研究(J.S.ミルの「道徳科学の論理」;程度の相違と質の相違 ほか)
第4章 意識と社会(パレート―論理的な行為と論理によらない行為;パレート―残基と派生体 ほか)
第5章 概念と行為(社会関係の内在性;論弁的「観念」と非論弁的「観念」 ほか)
著者等紹介
森川真規雄[モリカワマキオ]
1948年京都に生まれる。同志社大学文学部社会学科卒業後、大阪大学大学院文学研究科博士課程を修了して、現在、同志社大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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LM