内容説明
年老いた、子のない大富豪の豪邸。彼の誕生日に集まった肉親たち。その夜起こる殺人事件。複雑な謎が絡みあう事件の手がかりはどこに?本格派ミステリの王道を行く傑作。
著者等紹介
スカーレット,ロジャー[Scarlett,Roger]
二人のアメリカ人女性ドロシー・ブレア(1903年生まれ)とイヴリン・ペイジ(1902年生まれ)の共同ペンネーム。5作の長編を発表しているが、なかでも1932年発表の第4作『エンジェル家の殺人』(東京創元社)には、江戸川乱歩が惚れこみ、翻訳権までとって『三角館の恐怖』として翻案したことで知られる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
造理
8
★★★☆☆ 大富豪とその相続人達というベタベタな設定が好み。半分くらい人間関係の描写が続きますが、ここが丹念に書き込まれていることでミスディレクションが効果的になされています。オーソドックスなフーダニットですが、ややアンフェアな部分があり自分で推理するのは難しかったです。2016/11/25
飛鳥栄司@がんサバイバー
5
「猫の手」はダブルミーニングなのだが、ひとつは後出し要素が大きいのと、ひとつは日本ではあまり馴染みのない表現なので、ハマった感が薄いのが少し残念。事件が起こるまでに物語の半分を費やしているので、退屈さを感じなくもないが、謎を解く殆どのことが集約されており気が抜けない。事件が起こる前の準備運動的に読み進めることが重要。そして第2部のモーラン刑事がすすめていく関係者への事情聴取では、謎を解くためのポイントが提示され、第3部の謎解きパートで見事に理に適った決着を見る。無駄なくスマートにまとまった傑作である。2013/11/30
ホームズ
5
事件が起きるまでの人間関係の説明のような出来事が少し長すぎるかな~。全体として淡々として物語が進んでいく感じがしましたね~(笑)2011/03/05
ののまる
4
頭撃たれたのに、出血が少なない??2022/10/24
ホームズ
2
物語にあまり起伏がない感じで面白味はあまり・・・。淡々と進んでいく感じな上に事件が起きるまでが少し長かったので読むのが若干辛かった。事件が起きてからもそれほど・・・。『エンジェル家の殺人』以外のロジャー・スカーレットの作品はどれも同じように感じてしまった。2009/07/28