出版社内容情報
複製技術の向上で容易に「作成」できることが知られているにもかかわらず、私たちを惹き付ける心霊写真──。鬱屈した無意識の心性を投影する「鏡」としての心霊写真に、社会学や心理学、文学、現代風俗、口承文芸などの多様な領域からアプローチする。
はじめに――「心霊写真」という問題系 一柳廣孝
第1章 写真論としての心霊写真論――心霊写真の正しい憑かせ方 前川修
1 写真論に憑依する心霊写真――心霊写真はなぜ祓われるのか
2 写真行為は心霊写真的行為である――幽体離脱としての写真行為
3 心霊写真の系譜―─古典的心霊写真
4 心霊写真の「真正さ」の意味するもの――心霊写真の怖さ
5 現代・心霊・写真考――ポストモダンの心霊写真?
6 むすびにかえて――写真の死と心霊としての写真
第2章 ヴァナキュラー・モダニズムとしての心霊写真 長谷正人
1 ポストモダン的な心霊写真ゲーム
2 追悼としての心霊写真
3 ヴァナキュラー・モダニズムとしての心霊写真
第3章 心霊写真を信じる心への心理学的アプローチ 小泉晋一
1 心理学と心霊写真
2 心霊写真の見取り図
3 なぜ心霊写真を信じるのか
第4章 心霊写真の発生 奥山文幸
1 連載小説「写真」
2 霊の〈同定〉
3 世界初の心霊写真
4 日本心霊文学の先がけ――浅野馮虚「おぼろ影」
5 信じられる心霊写真― 小池壮彦
1 UFO vs 心霊――〝眉唾写真〟の王座をめぐって
2 幽霊へのまなざし――〝鏡〟から〝写真〟へ
3 IT時代の心霊写真――ネット上に幽霊は〝実在〟できるか
内容説明
複製技術の向上で容易に「作成」できると知られているにもかかわらず、私たちを惹き付ける心霊写真―。時代に鬱屈した無意識の心性を投影する「鏡」としての心霊写真に、社会学や心理学、文学、現代風俗研究、口承文芸研究などの多様な領域からのアプローチを試みる。
目次
第1章 写真論としての心霊写真論―心霊写真の正しい憑かせ方
第2章 ヴァナキュラー・モダニズムとしての心霊写真
第3章 心霊写真を信じる心への心理学的アプローチ
第4章 心霊写真の発生
第5章 回帰する恐怖―『リング』あるいは心霊映像の増殖
第6章 精神医療と心霊写真―霊や精神疾患は写真に写るか?
第7章 口承文化のなかの心霊写真
第8章 「眉唾写真」の魅力―霊と宇宙人
著者等紹介
一柳広孝[イチヤナギヒロタカ]
1959年生まれ。横浜国立大学助教授。専攻は日本近代文学、文化史
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